敷金礼金なしの賃貸の初期費用はいくら?ゼロゼロ物件の特徴を解説!

敷金礼金なしの賃貸の初期費用はいくら?ゼロゼロ物件の特徴を解説!
賃貸物件を探していて、敷金礼金なしのゼロゼロ物件を見つけた人も多いのではないでしょうか。この記事では、敷金礼金なしの物件を契約したときにかかる初期費用や、ゼロゼロ物件の特徴について解説します。初期費用を抑えるその他の方法も紹介しているので、ぜひお読みください。
監修者「谷川 昌平」

監修者谷川 昌平ファイナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!

敷金礼金なしの賃貸の初期費用はいくら?ゼロゼロ物件の特徴を解説!


賃貸で部屋を借りる時、できるだけ初期費用は抑えたいものです。


その中でも、敷金礼金は大体どの物件にもかかってきますが

時折、敷金・礼金が一切かからない、いわゆる「ゼロゼロ物件」を見たことはありますか?


初期費用である敷金礼金がゼロなのは、一見魅力的に思えますが

「なぜ敷金礼金ゼロなのか?」「何か裏があるのでは?」と思ってしまいますよね。


今回は敷金礼金なしの物件について

  • ゼロゼロ物件の初期費用
  • ゼロゼロ物件の特徴8つ
  • ゼロゼロ物件はどれくらいある?
  • 初期費用を抑える方法

以上を中心に解説していきます。


部屋を選ぶ際に失敗しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

敷金礼金なしのゼロゼロ物件の初期費用の計算方法は、家賃を3~4倍する!


敷金・礼金なしの場合、初期費用は一体いくらになるのでしょうか?

結論、家賃を3~4倍にして計算すれば、おおよその初期費用が分かります。


一般的に、初期費用には以下があります。

  • 敷金(1か月分)
  • 礼金(1か月分)
  • 家賃先払い(2か月分)
  • 共益費先払い(1か月分)
  • 仲介手数料(1か月分)
  • 損害保険(1か月分)
しかし、ゼロゼロ物件であれば、敷金と礼金が0円となります。
上記の初期費用から敷金・礼金分を引けば、残りが家賃3~4か月分に相当するという訳です。

初期費用は、物件や仲介業者によって大きく異なるので、確認してみてくださいね。

敷金礼金なしの賃貸物件の特徴は?


敷金・礼金がかからない物件は、どのような特徴があるのでしょうか?


結論としては以下8つが挙げられます。

  1. 退去時に原状回復費が発生
  2. クリーニング代が借主負担
  3. 家賃が相場より割高
  4. 建物の老朽化が進んでいる
  5. 入居後に設備の修理をしなければならない
  6. 長期間空き家
  7. 入居した住人はすぐに退去している
  8. 保証会社の利用をしなければならない
以上は、全てのゼロゼロ物件に当てはまるわけではなく、あくまで傾向の1つです。
順番に解説していきます。

①賃貸物件の退去時に原状回復費が発生する

賃貸物件は、退去の際に原状回復しなければなりません。

敷金を払っている場合、原状回復費に敷金が充てられます。

しかし、ゼロゼロ物件の場合、敷金を支払っていません。

そのため、原状回復費を退去時に負担する必要が出てきます。


ゼロゼロ物件に入居する際は特に、元からあった傷や汚れについて、写真を撮っておきましょう。

退去の際にトラブルになることを防ぐことができます。

②賃貸物件契約書によりクリーニング代が借主負担になることもある

賃貸物件契約書を見てみましょう。

ハウスクリーニング代やルームクリーニング代を

借主に負担させる旨が記載されていたら要注意です。


特に小さく書いてある文字には重要なことが書かれていることもあります。

契約内容はしっかりと確認しておきましょう。


ちなみに初期費用の中には、クリーニング代と似た項目として「除菌消臭代」「光触媒コーティング」等が取られる場合があります。

どちらも必要なければ「不要です」と言って断ることができます。


特に除菌消臭は、スプレーを軽く吹きかけて終わりなんてこともあります。

気になるのであれば、どういった対応をしてもらえるのか詳しく聞いてみてから

サービスにお金を払うか否か判断するのがお勧めです。

③敷金礼金なしなので家賃が相場より割高なときがある


そもそも家賃が高い場合もあります。

初期費用である敷金・礼金の安さに惹かれて入居したとしても

家賃が高ければ結局、高くついてしまいます。


短期的に住む場合なら、家賃が多少高くてもいいかもしれません。

しかし、長く住む予定であれば、最終的にどの物件だと損しないかを

慎重に判断する必要がありそうです。

④建物の老朽化が進んでいる可能性がある

ゼロゼロ物件の特徴として、建物の老朽化が進んでいる場合もあります。

先に述べたように、退去時には原状回復費を求められてしまう可能性が高いです。


老朽化しているゼロゼロ物件の場合は、特に退去時に

元からあった傷や汚れでトラブルになりやすいことが予想されます。

自分が付けた傷や汚れではないことを証明するため

あらかじめ写真を撮っておくことはマストです。

⑤入居後に設備の修理をしなければならない

敷金や礼金などの初期費用がかからなくても、物件内の設備を修理しなければいけないケースがあります。


気を付けて欲しいのが、賃貸の場合は、勝手に設備を修理してはいけない場合があることです。

禁止されていたら、退去時に余計に原状回復費を支払うことも予想されます。

部屋を修繕したい場合は、必ず仲介業者や大家さんに相談しましょう。

⑥長期間空き家になっている

物件自体にあまり人気がなく、長期間空き家となっているため

入居のハードルを下げようと敷金礼金なしにしているパターンもあります。


物件の持ち主にとっては、物件が空いている状態というのは、なるべく避けたいものです。 

その間、家賃収入がなしのままですし、仲介業者にお願いして広告を出しているのなら

その宣伝費もかかっています。 


敷金礼金をなしにしてでも、入居する人がいれば、家賃収入は獲得できます。

こうした理由で、敷金礼金なしになっているパターンもあります。

⑦過去に入居した住人はすぐに退去している


過去に入居した人がすぐに退去している場合も

敷金礼金がなしになることがあります。


ただ、この場合は過去にすぐ住民が退去している理由が何かしらあるはずです。 

地域の治安や、住民同士のトラブルなど、目に見えづらい原因で長期間部屋が空いている可能性もあります。 

近隣の住民の様子や、集合住宅の掲示板、ゴミ捨て場をチェックして、住民のマナーや生活態度に問題がないか確認してみると、原因が見えてくるかもしれません。


ちなみに、事故物件の場合は、仲介業者が借主に知らせなければならないと決まっているので、その点の心配は不要です。

⑧保証会社の利用をしなければならない

賃貸物件を借りる際には、保証人を立てなければならないケースがほとんどです。

しかし、これが敷金礼金なしの場合、保証会社を利用しなければならないことがあります。


保証会社を利用すると、保証会社加入料がかかります。

保証会社の加入料は、家賃の50%が相場です。

しかし、仲介業者によっては、家賃1か月分になっていることもあります。

念のため、保証会社のパンフレットを確認してみることをお勧めします。

もし家賃1か月分まるまる請求されるようであれば

仲介業者の利益として上乗せされている場合があるので、要注意です。

【体験談】敷金礼金なしのゼロゼロ物件には裏があった!


1つの体験談をご紹介します。


ある敷金礼金なしの物件で「退去清掃費」にあたる

家賃1か月分を先払いするよう言われた事例があります。


結局、敷金がかかっているように見えると思います。


ですが、それだけではありません。

敷金は、家賃滞納や原状回復にかかった費用以外は返金されます。

しかし「退去清掃費」という名目でお金を支払ってしまった場合は

敷金ではないため、退去時に帰ってこないのです。


結局「敷金礼金」という名目でお金はかからなくても

他でお金がかかってしまうというわけですね。


また、今回の例のように「退去清掃費」ではなく「書類作成費」「害虫駆除費」「室内除菌費」など

他の名目で初期費用を請求される場合もあります。


不要なサービスについては断ることも可能です。

それぞれ本当に必要なのかを検討したうえで、相場も確認してから

初期費用を支払うようにしましょう。

都内で敷金礼金なしのゼロゼロ物件は10件に1つ


ここまでゼロゼロ物件について解説してきましたが

実際、敷金礼金なしの物件はどれくらい存在するのでしょうか?


結論としては、業者用の有料サイトで調べたところ

東京都内で10件中1件くらいになります。


もっと細かく内容を見ていくと、敷金礼金なしの物件は

東京都内でも場所によって物件数に差があるようです。


敷金礼金なしの物件が一番多いのが足立区で約1,000件

逆に一番少ないのは目黒区で約100件でした。


足立区はかなり多い印象を受けますが

ワンルーム~4LDKと間取りが幅広いため、ご自身にあった間取りを探すとなれば

実際はもっと数は絞られてくるでしょう。


ちなみにゼロゼロ物件の数は、所得格差が影響しているとも言われます。

所得格差を比較してみると、足立区は330万円、目黒区は580万円となっています。

傾向としては、住民の所得が低いと、敷金礼金なしの物件が増えるようです。


23区内で敷金礼金なしの物件を探したい場合は、家賃相場が安い足立区・葛飾区・練馬区あたりに絞り込んで探すと、効率よく物件選びができそうですね。

賃貸契約時は仲介手数料の減額を必ず交渉しよう!


敷金礼金なしの代わりに、仲介手数料が高くなっていないか調べてみましょう。


まず大前提として知っておかないと損することがあります。

それは、仲介業者が入居者から取れる仲介手数料は、法律で原則家賃の0.5か月分と決められているということです。

なお、請求できる金額の上限は1か月となっています。


仲介手数料は大家さんからももらっているため、最近は仲介手数料を無料にしている業者もあるほどです。


1か月分の仲介手数料を要求してくる仲介業者がいますが

0.5か月分を超える仲介手数料を支払ってもらうには、借主の同意が必要になります。

同意できないのであれば支払う必要はありません。


ここで注意していただきたいのが、「借主の同意」についてです。

「原則0.5か月のところ、1か月分お支払いいただけますか?」と言ってくる仲介業者はいません。

では仲介業者がどのように「借主の同意」を得るのかというと

多くの場合、契約書の中で仲介手数料報酬に関して

「家賃の1か月分を支払うことに同意します」といった内容に署名してしまっているケースが挙げられます。


賃貸物件の契約の際には、多くの書類が提示されます。

面倒に感じてよく内容を読まずに、とりあえずサインしてしまうことは避けましょう。

少しの手間を省いたために、家賃0.5か月分を必要以上に支払ってしまうことになりかねません。


また、物件が気になった段階で早めに初期費用の見積もりを取ってもらうことをお勧めします。

仲介手数料が0.5か月より高かった場合、その時点で指摘すれば

話が進んでから仲介手数料が高かったことに気づいてしまった...ということが防げますし、指摘もしやすいでしょう。

また、物件が他の仲介業者でも取り扱いがあれば、複数の業者に出向いて相見積もりを取っておくと安心です。

引っ越し費用は「くらしのマーケット」の利用で抑える手もある


せっかく敷金礼金なしの物件が見つかっても、引っ越し費用が高くついてしまっては本末転倒です。

そこで、引っ越し費用を抑える方法として、「くらしのマーケット」を使うという手段をご紹介します。


くらしのマーケットとは、引っ越し・リフォーム・不用品回収などの生活関連の出張・訪問サービス業者と、サービスを利用したい依頼主をマッチングするサービスです。


くらしのマーケットには多くの業者が登録しています。

料金比較ができ、利用者の口コミも見られるので、自分にぴったりの業者を選ぶことができます。


くらしのマーケットで引っ越し業者を探すメリットとしては、何と言ってもその安さです。

くらしのマーケットの中には「格安引っ越し」というカテゴリーがあるほどです。


くらしのマーケットは、引っ越し専門業者よりも軽貨物運送業者が多く登録しています。

軽貨物運送業者は、荷物の量が少なければ、引っ越し専門業者よりも低価格での引っ越しが実現できます。


使用する車両が軽車両で、引っ越し作業も基本的に1名なので

人件費が抑えられ、大手の引っ越し業者に比べれば、広告費もかかっていません。


さらに「もともと引っ越し業者で働いていたが、独立して引っ越しサービスを始めた」というケースや

「本業は不用品回収だが、空いている日程で引っ越し作業が可能」といった業者もいるため、価格が安くなっています。

まとめ:敷金礼金なしのゼロゼロ物件の初期費用と特徴を知ろう


以上、敷金礼金なしの物件について、以下をご紹介してきました。

  • ゼロゼロ物件の初期費用は家賃の3~4倍
  • ゼロゼロ物件は、敷金礼金以外の初期費用がかかるパターンが多い
  • ゼロゼロ物件は都内で10件に1件
  • 初期費用を抑える方法

敷金礼金がかからないとはいえ、他の初期費用で結局お金がかかってしまうことがあります。


ゼロゼロ物件に惹かれて、いきなり飛びつくのではなく

なぜ敷金礼金がかからないのかを見極めたうえで、物件を借りるのかを判断した方が良いでしょう。

逆に、惹かれたゼロゼロ物件に、ご紹介したようなデメリットがあったとしても

許容できる内容であれば、素敵な物件にお得に住むことができるかもしれません。


部屋を借りるのは、大きな出費が伴います。

ぜひ今回の記事や、物件にまつわる他の記事も参考にしていただき

後悔のない部屋選びの助けになればと思っています。