この記事の目次
- 礼金を払うのはおかしい!意味不明な礼金を払う意味はある?
- おかしい慣習だが礼金を払わないと賃貸借契約を結べない
- 礼金とは?その役割について解説!
- ①賃貸借契約を結んでくれた家主へのお礼
- ②礼金として支払ったお金は不動産会社に渡る可能性もある
- 違法ではないが法律上では礼金に関する規定はない
- 礼金なしの賃貸物件の特徴は?
- ①家賃が相場より高めに設定されている
- ②立地や設備等の条件が悪い
- ③以前の入居者が短期で退去している
- ④クリーニング代等の他の部分でお金がかかってしまう
- 礼金なしの賃貸契約を結んで後悔する人もいる
- 礼金以外にも初期費用を抑える方法はある!
- ①敷金なしの賃貸物件を選ぶ
- ②仲介手数料の値下げ交渉をする
- ③フリーレントの賃貸物件を選ぶ
- ④初期費用を分割払いする
- 参考:意味不明な礼金の歴史を見てみよう
- まとめ:おかしいし意味不明な礼金の役割を知ろう
礼金を払うのはおかしい!意味不明な礼金を払う意味はある?
おかしい慣習だが礼金を払わないと賃貸借契約を結べない

賃貸借契約のときに礼金を払うのはおかしい、そう思う人は多いのではないでしょうか。
礼金は、賃貸物件に入居するときに必ず発生する費用の一つです。
敷金は、退去時の原状回復や、万一の家賃滞納に備えて、「大家さんに預けておくお金」であり、きれいにお部屋を使えば、退去時に返ってくる可能性のあるお金なので、ある意味納得がいきます。
しかし、礼金はどうでしょう。
礼金とは部屋を貸してくれる大家さんに対して、お礼の気持ちを込めて渡すお金です。
地域差はありますが、家賃の1カ月分、場合によっては2か月分を払う必要があるものです。
「礼金を払うなんて理不尽だ」「礼金は意味不明」「礼金を払う意味はあるの?」
そんな声が多くあるのが実情です。 大家さんにそんなに高額なお礼は本当に支払う意味があるのでしょうか?
いろいろ思うところがありますが、賃貸物件を借りるとき、礼金を払わないと、現状は賃貸借契約が結べないところがほとんどです。
払わないと、賃貸借契約を結べないという礼金とはいったい何なのでしょう。
礼金とは?その役割について解説!

そもそも、礼金とは何でしょう。
相場は家賃の1~2ヶ月程度のものです。
払う側としては、かなりの大きな額に感じますよね。
この章では、礼金の役割について詳しく見てみましょう。
①賃貸借契約を結んでくれた家主へのお礼
礼金の役割の一つは賃貸借契約を結んでくれた大家さんへのお礼としての役割です。
入居者が、大家さんにお礼の気持ちを込めて渡すもの、いわゆる謝礼金です。
大家さんへのお礼として支払うものなので、一度払うと戻っこないのが特徴です。
②礼金として支払ったお金は不動産会社に渡る可能性もある
ところで、その礼金ですが、入居者が大家さんに払った分の一部は不動産会社に渡る可能性もあるのです。
つまり、大家さんが謝礼金としての礼金の全額をもらえるわけではないのが実情です。
大家さんは、部屋の募集をかけて、入居者を決めてくれた不動産会社に、お礼として家賃1か月分程度の仲介手数料の支払いをします。
よって、礼金のすべてを大家さんが懐に入れているわけではないのです。
違法ではないが法律上では礼金に関する規定はない

大家さんが礼金を受け取ったり、その一部を不動産会社側が受け取ったりするることは違法ではありません。
しかし、現状、法律上では、礼金に関する規定がありません。
民法の中では「敷金の意味合い」について触れられています。
ですが、礼金について提示はされておらず、当たり前ですが「礼金を納めなければいけない」などの定めはありません。
あくまで、礼金の慣習が現在まで残っている程度に過ぎないのです。
礼金なしの賃貸物件の特徴は?

近年、競争激化を背景として、礼金なしを売りにした賃貸物件も出てきています。
礼金なし・礼金不要の賃貸物件なら、初期費用を抑えられてお得ですよね。
この章では、礼金なしの賃貸物件の特徴を説明します。
①家賃が相場より高めに設定されている
礼金が不要の賃貸物件は、家賃が相場より高めに設定されているのが通常です。
礼金がない分が、家賃に上乗せされている場合があるのです。
礼金なしで初期不要が安くなっても、家賃が高いと、出ていくお金は結果的に変わりないことになります。
礼金なし=ラッキーとすぐにその物件に飛びつかず、周辺との家賃相場を確認して比較することも重要です。
②立地や設備等の条件が悪い
礼金なしの物件は、以下の可能性があります。
- 立地条件が悪い
- 築年数が古い
- 間取りがよくない
- 建物が劣化している
これらの事情で空き部屋として長く残っている場合が多くあります。
つまり、条件がよくないため、「礼金なし」を謳って、初期費用の一部を安くして、少しでも入居者を獲得しようとしているのです。
決まりにくい物件を決まりやすくするために礼金なしにしている場合が多いので、築年数、間取り、立地などの条件をしっかり検討して総合的に判断するのが大切です。
③以前の入居者が短期で退去している
④クリーニング代等の他の部分でお金がかかってしまう
また、礼金ゼロの物件の場合は、入居時に節約したつもりでも、退去の際に、原状回復等のためのハウスクリーニング代や修理費を請求される場合があります。
礼金なしの物件は合わせて、敷金もゼロの場合が多いです。
敷金礼金の両方ともかからない場合は注意が必要です。
最初の段階で「敷金と礼金がなしだが、退去の際はハウスクリーニング代が別途必要なのか?また、どの程度かかるのか」と確認しておく必要があります。
礼金なしの賃貸契約を結んで後悔する人もいる

確かに礼金がなければ初期費用が低く抑えられるでしょう。
ですが、礼金なしには、礼金なしのそれなりの理由があるのは先に述べたとおりです。
よって、礼金なしで初期費用を安く抑えられても、長く住むうちに、もともとの条件が良くないため、生活が不便だと感じたり、やはり他のところにすればよかったと考えるようになり、次第に不満がたまってしまいます。
結果として「やはり礼金がかかってでも、もう少し良い物件に住みたかったな」と思う居住者も多いです。
礼金なし物件を選ぶときは、そのような側面があることも頭に入れて、本当にこの物件でよいのかを見極めるようにしましょう。
礼金以外にも初期費用を抑える方法はある!

礼金ゼロ物件にはリスクがあることがわかってきました。
そこで、礼金をゼロにして安くしようと思わなくても、他に初期費用を抑える方法があるので、ご紹介します。
どういう方法があるかを見ていきましょう。
①敷金なしの賃貸物件を選ぶ
ひとつは、敷金なしの賃貸物件を選ぶことです。
駅から少し歩かなければいけない立地、ライバル物件が多い地域など様々な条件のもとに、敷金をなしにしている物件もあるので、探してみましょう。
しかし、礼金ゼロの物件と同じく、敷金がなぜゼロなのかの理由は自分なりに見極めるようにしましょう。
②仲介手数料の値下げ交渉をする
不動産屋と仲介手数料に関して値下げ交渉をするのも一つの手段です。
不動産の仲介手数料に関するあらゆる取り決めは、宅地建物取引業法に記載されおり、賃貸契約に関する仲介手数料は『家賃の1カ月分+消費税が上限』と定められています。
つまり、通常であれば上限の1.1ヶ月分を請求されることになります。
ですが、交渉次第で安くしてもらえる可能性があります。
ポイントは、不動産業界の閑散期を狙って交渉することです。1月から3月までの繁忙期は物件が多い時期ですが、7月から9月は閑散期で、空室を埋めるためなら交渉に答えてくれる可能性が高いです。
③フリーレントの賃貸物件を選ぶ
初期費用を抑えるために、フリーレントの賃貸物件を選ぶという方法もあります。
フリーレント物件とは、一定期間の家賃がかからない物件のことです。
通常は1~2ヵ月間で設定されていることが多く、初期費用を抑えるのに有効な仕組みです。
引越しの際、新居の契約日によっては、現在住んでいる部屋と家賃が二重に発生する場合がありますよね。しかしフリーレント物件であればその心配がありません。
フリーレントの注意点としては、ほとんどの場合、短期解約違約金がありとなっている点です。既定の期間(1~2年が多い)住み続けない場合、サービスした分の賃料を退去時支払うという取り決めがある場合があるので、注意するようにしましょう。
④初期費用を分割払いする
初期費用は家賃のおよそ5倍程度となる場合が多いです。
高額なお金となるので、用意するのが大変ですよね。
不動産会社によっては、初期費用の分割払いに応じてもらえるところもあります。
具体的な物件探しに入る前の段階で、不動産会社に確認をとってみましょう。
分割払いには主に現金での方法とクレジットカードでの方法の2種類があります。
その2種類のうち、どちらなのかを確認しておく必要があります。
また、不動産会社によっては、敷金や礼金は分割払いできても、家賃や仲介手数料は分割払いできない場合もあります。
どの項目が分割払い可能なのかを確認を取っておくことが重要です。
参考:意味不明な礼金の歴史を見てみよう
多くの人が意味不明と感じる礼金。
その礼金が生まれた背景を見てみましょう。
次の2つの背景えが礼金についてよく言われる歴史です。
もっともよく言われているのが、1923年に起きた関東大震災から始まったという説です。
関東大震災の直後、かなりの数の家屋の倒壊、火災などで、住む家を失った人が多くいました。家を放り出された人々は、貸家を借りたくても空き部屋がなかなかないという状況で困っていましたが、家を失った人々に対し優先的に家を貸してくれた大家さんがいました。困っている人の身になって配慮してくれた大家さんに、お礼として支払ったお金が礼金の始まりと言われています。
もう一つは、高度経済成長の時代に上京する学生の親御さんが「息子がご迷惑おかけするかもしれませんが、何卒よろしくお願いします」という気持ちを込めて大家さんに送ったお金が礼金の始まりという説です。
いづれも、借りる側からの厚意によって支払われたお金が礼金です。
それが慣習として現代まで残っています。
まとめ:おかしいし意味不明な礼金の役割を知ろう
「おかしいし、意味不明だし、理不尽…」
礼金に対してそのような考えをつい持ってしまいますが、礼金には様々な役割があることがわかりました。
礼金は、大家さんにとっての貴重な収入であると同時に、不動産会社にとっての収入である場合もあります。
また、大家さんや不動産会社側が礼金をゼロにしてでも入居者を決めたいと思うのは、条件がよくない物件であったり、不動産業界の閑散期であったり、それなりの理由があるということも留意することにしましょう。
そして、礼金ゼロの物件に決めるときは、退去時に支払う必要のある項目にどんな項目があるのかも、忘れずにチェックするようにしましょう。


