- 医療保険の加入・見直しを考えている30代の方
- 自営業などで社会保険未加入の方
- 働いている独身の方
- 成人していない子どもを養っている方
- 妊娠や乳がんなど女性特有の病気が不安な30代の女性
- 30代で医療保険を選ぶ手順とコツ
- よくある医療保険の内容
- 一般的な30代はどのくらい医療保険にお金を使うか
- 高額医療費制度や傷病手当金など、もしものときにもらえる公的保険について
- 医療保険に入ってほしい人の特徴
30代の医療保険の選び方を解説

30代に入ると体力の衰えも気になりだし、そろそろきちんとした医療保険に加入しなければという思いが強くなりますよね。
ですが医療保険で検索すると、候補がどんどん出てきて迷ってしまう方も多いでしょう。
そこで、30代が気にしたい医療保険の選び方の手順を紹介します。
- まずは医療保険の必要性を考えよう
- 保障や金額を決めてから商品を選ぼう
- 基本となる入院給付金日額を決める
- 入院限度日数を決める
- 手術給付金の内容を決める
- 特約を付けるか決める
- 保険期間と保険料払込期間を決める
- 掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- 医療保険に支払う保険料の目安を決める
- 条件に合う医療保険を探して加入する
- 保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
まずは医療保険の必要性を考えよう
30代ではどんな保険を優先的に選べばいいのでしょうか。
保険の選び方とひと言でいっても、その人の状況やライフスタイルによって大きく変わります。
ここでは「性別」「仕事」「家庭環境」ごとに保険の優先度を記載したので、当てはまる項目をチェックしてみてください。
1.男性
| 医療保険 | がん保険 |
|---|---|
| ◎ | ○ |
医療保険は緊急事態のために入っていたほうが安心です。
生命保険文化センターの「2022年度 生活保障に関する調査」によると、1度の入院でかかる自己負担費用の平均額は19.8万円(高額療養費制度の利用を含む)です。
突然の事故や病気のとき、この金額にどのくらい対応できるかで、医療保険の選び方が決まります。
長期入院になると費用は高額になるため、不安な方は小規模でいいので加入しておきしょう。
がん保険のほうはそれほど加入を急ぐ必要はありません。
というのも、男性のがん発生リスクが高まるのは50代以降だからです。
ただ、終身型のがん保険に入る場合は早めに契約したほうが保険料を安くできます。
2.女性
| 医療保険 | がん保険 |
|---|---|
| ◎ | ◎ |
女性は男性とは反対に、20代後半からがんリスクが一気に高まり、その後徐々に落ち着いてきます。
特に30代は乳がんの危険性があるため、がん保険の加入をおすすめします。
医療保険は男性と同じ考え方でいいでしょう。
平均19.8万円の医療費とその間の生活費を支える貯蓄があるかどうかで加入を検討します。
3.会社員
| 医療保険 | 生命保険 | 就業不能保険 |
|---|---|---|
| ○ | △ | ○ |
会社員は社会保険(健康保険)から出る遺族厚生年金や傷病手当金で保障され、有給休暇が残っていれば休むこともできるので、無理に民間の保険に入る必要はありません。
心配であれば小規模の保険に加入しておきましょう。
4.自営業
| 医療保険 | 生命保険 | 就業不能保険 |
|---|---|---|
| ◎ | ○ | ◎ |
自営業の場合、公的保険は会社員よりもぐっと減ります。
会社員では休職中でも1年半まで給料の約2/3の傷病手当金が入りますが、自営業では収入がなくなります。医療費のほか生活費をカバーする意味でも、医療保険や就業不能保険の加入がおすすめです。
未成年の子どもがいる場合、死亡時も遺族厚生年金は出ず遺族基礎年金のみなので、生命保険もしっかり入っておくといいでしょう。
5.独身
| 医療保険 | 生命保険 | 就業不能保険 |
|---|---|---|
| ○ | △ | ◎ |
遺産相続を考える必要はないので、生命保険はそれほど気にしなくて大丈夫です。遺品整理を任せるお金がなければ加入を考えましょう。
ひとりの場合は動けなくなったときにどうすることもできません。「収入の低下は保険で補う」という考え方があることも、保険の選び方の参考にしてみてください。
6.夫婦二人暮らし
| 医療保険 | 生命保険 | 就業不能保険 |
|---|---|---|
| ○ | ○ | ○ |
夫婦で暮らしていれば、どちらかがけがや病気になっても、もうひとりがサポートできます。
30代ならまだまだ動ける年齢なので、保障は小さくてよいでしょう。
もしものときにパートナーにお金を遺しておきたい場合は、生命保険の加入を忘れずに。
7.子育て世帯
| 医療保険 | 生命保険 | 就業不能保険 |
|---|---|---|
| ◎ | ◎ | ○ |
子どもがいると養育費や生活費など多くのお金がかかります。
働き手が動けなくなると首が回らなくなることも。
将来のことを考えると保険には十分にお金をかけたほうがよさそうです。
医療保険がいらないのは貯蓄が潤沢な人!
30代で医療保険がいらないのは、貯蓄を十分に蓄えている人です。
生活費を除いた余剰資金が豊かであれば、保険に入らずとも医療費を用意できます。
むしろ保険料が無駄になってしまうことが多く、必要性は低いでしょう。
このように、「貯蓄」と「必要になりそうな医療費」をすり合わせて考えるのが、保険の選び方の基本です。
保障や金額を決めてから商品を選ぼう
各社から出ている医療保険は、保障内容や保険料がすべて異なります。
医療保険の選び方でまず考えるべきは、どのような保障が必要なのか、そして毎月どの程度払えるかです。
医療保険の主契約として入院費用を充填するものが多いですが、手術代もカバーしてほしい方もいるでしょう。
あるいは、がんや脳卒中など特定の疾病に強い保障を求める方もいるかもしれません。
あなたは保険にどのような保障を求めているのでしょうか。思いつくものを一度書き出してみてください。
また保険料についてですが、30代が医療保険にかける保険料の平均は大体4,000円というデータが出ています。
ただし、保障を最低限にすれば、期限のある定期型なら1,000円前後、一生涯つづく終身型でも1,500円程度で入れる保険もあります。
無駄に保険料を払う意味はないので、必要な保障とかかる費用のバランスをはじめに決めてから保険選びに移りましょう。
基本となる入院給付金日額を決める
大まかな保障や保険料を決めたら、つぎは医療保険の主契約で入っている入院給付金の金額を決めます。
多くの医療保険では「入院1日につき○円支給」といった日額給付形式が基本です。
ここ重要なのは、高額療養費制度や傷病手当金といった公的保険を考慮に入れたうえで給付金額を決めること。
高額療養費制度を使えば、1ヶ月の医療費上限が収入により決まり、それを超える金額は返ってきます。
また、傷病手当金の受給で余裕があるのであれば、わざわざ保険の給付金で自己負担額をすべて埋める必要はありません。
このように、公的保険の利用をするとどうなるかシミュレーションしながら入院給付金日額を決めてください。
ちなみに、入院費の1日平均額は約1万円です。さらに食事や部屋代、交通費あわせて1.5万円ほどが目安となります。
30代の医療保険なら1日の給付金は5千~1万円にすることが多いようなので、こちらを参考にあなたにあった値段設定に調整しましょう。
入院限度日数を決める
つぎに入院限度日数を決めます。
入院限度日数には、通算1,000日まで、1,095日までといった全体の支払日数と、1回の入院で支払われる継続入院日数の2種類があります。
継続入院日数は30、60,90、120日と幅広く選べる保険もあれば日数固定の保険もあるため、医療保険の選び方を考えるうえで重要な項目です。
現在の医療では入院日数が徐々に短くなっていて、1回の入院で長期化する事態はそれほど多くありません。
脳出血の入院でも、平均的な30代であれば長くて60日程度なので、2~3ヶ月を目安に設定するといいでしょう。
ただし、貯蓄で医療費をカバーできそうなら、保険料を抑えるために少なめに見積もることも視野に入れておいてください。
支払日数に関しては何年も入院することは稀なのでそこまで気にする必要はありません。
もし心配であれば特定疾病での支払日数を無制限にできる保険や特約(オプション)もあります。
一生涯保障がつづく終身型は、支払日数の多い保険を選んでおきたいところです。
手術給付金の内容を決める
保険によっては手術給付金をつけられるものもあります。
手術給付金は、手術が必要と診断されたときに一時金(一度だけ支給されるお金)を受け取れる保障です。
給付金額は「基本となる(入院)給付金の10倍」など倍率で決められている保険や、「5~50万円から選択可能」といった定額のタイプがあります。
定額タイプの保険を選んだ場合、自分で手術給付金の金額を決めなくてはいけません。
高額療養費制度を利用できる手術であれば、平均的な年収の方なら8万円前後が医療費の上限となります。
そのため、手術給付金は10万円が一般的な目安と考えていいでしょう。
「せっかくなら多くもらえたほうが嬉しい!」と思うかもしれませんが、金額を増やすと毎月の保険料もグンと上がります。
必要以上に保障をかけすぎないのが医療保険の選び方では重要なのです。
特約を付けるか決める
特約を付けるかどうかも保険の選び方で大切なポイントです。
特約とは、保険の主契約にべつの保障を足すオプションのこと。
ひとつの保険で複数の保障をカバーできる嬉しいシステムですが、特約のほとんどは付加させると保険料が上がるデメリットも内在しています。
必要のあるものだけを選ぶようにしましょう。
医療保険の特約は保険会社によって違いますが、特に注目すべきは以下の特約です。
- 先進医療特約
- 薬剤治療特約
- 通院保障特約
- 女性医療特約
- 生活習慣病など特定疾病に対する特約
保険期間と保険料払込期間を決める
つぎの医療保険の選び方で気にするポイントは、保険期間と保険料払込期間です。
保険期間
保険期間とは、保障が利用できる期限のことをいいます。
保険期間には大きく2つ、保障が一生涯つづく終身型と、一定期間のみ保障される定期型があります。
さらに定期型のなかでも、期間後に更新されるタイプと期間終了と同時に消滅する全期タイプがあるため、よく確認してください。
月々の保険料は定期型が安く終身型がやや高めのことが多いですが、定期更新タイプでは更新するたびに加入し直しとなるので、年齢とともに支払いも高くなる傾向にあります。
長く入りつづけるのであれば、保険料が固定される終身型のほうがお得です。
保険料払込期間
保険料払込期間はその名の通り、保険料を払う期間のことです。
「保険期間」と名前が似ていますよね。じつは内容もすこし似ています。
というのも、保険料払込期間には終身払いと短期払いがあり、終身払いの保険は生きている間保険料を払いつづける契約なのです。
つまり終身払いは「保険期間の長さ≒保険料払込期間の長さ」になります。
終身払いのメリットは
- 毎月の保険料が安くなる
- 途中で保険を見直すときに保険料を払いすぎなくてすむ
- 総額保険料は安くすむ
- 初期の解約返戻金が高くなる(貯蓄型の場合)
掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
つづいては、掛け捨て型と貯蓄型の選び方についてです。
医療保険には保険料が返らない掛け捨て型と、満期や解約のさいに保険料の一部が返る貯蓄型があります。
医療保険の大半は掛け捨て型に偏っているのですが、長期的な加入を視野に入れる場合は貯蓄型もおすすめです。
掛け捨て型の特徴には、
- 保険料が安く、保障が大きい
- 保険の変更を気軽にできる
- 契約内容が貯蓄型より単純
などがあります。
貯蓄型の特徴は、
- 保険料が無駄になりにくい
- 数年ごとに健康祝い金がもらえる保険もある
- 学資保険や年金保険のような使い方もできる
などがあげられます。
長期加入を予定しているなら貯蓄型、保険料はなるべくひかえめにしてほかの場所で運用するなら掛け捨て型、と考えるとわかりやすいので、選び方に迷ったときは参考にしてみてください。
医療保険に支払う保険料の目安を決める
保険料は毎月払うものですから、どれくらいの料金にするかも重要です。
契約タイプや給付金、特約の取捨選択によってある程度の金額調整はできるものの、料金の平均値は保険会社や保険の種類によって変わってきます。
各社が打ち出している保険料の差は、保障の手厚さと比例することが多いです。
あなたが必要な保障の度合いと、現在の収入や月々の支払いを天秤にかけながら、保険料に使える金額を決めていきましょう。
無理して高い保険に入る必要はありません。
30代では貯蓄がある方も多いと思いますので、そちらでカバーできる分は保障を外すのも手です。
医療保険料の平均は30代で4,000円と出ていますので、こちらを参考に、毎月出しても生活を圧迫しない金額を算出してみてください。
条件に合う医療保険を探して加入する
これまで9つの事項を確認し選択してきましたが、これでラストです。
最後は「実際の医療保険を見比べること」。
これまでのステップで決めた内容に一番近い医療保険を探してみましょう。
まずは主契約の内容を見て、条件に合うものをいくつかピックアップしてください。
そして複数の医療保険をそれぞれ比べ、違いを探します。ここがとても大事なポイントです。
複数社の各種商品を比較してみると、その特徴が浮き彫りになってきます。
そのなかであなたの条件に最も合った保険を選び、加入すれば「30代の医療保険の選び方」は終了です。
加入方法はインターネットで簡単にできるものから、保険の営業マンとの対面でしか契約できないものまで存在します。
保険会社が発行しているパンフレットと約款(規約)をよく読んで加入を検討してください。
保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
さて、30代の医療保険の選び方を10個のステップにわけて解説しましたが、考えることが多くて大変だと思った方もいるかもしれませんね。
2023年4月現在で存在している生命保険会社の数は42社、そのなかで医療保険を扱っているのは36社(医療特約を除く)ほどです。
さらに、1社で複数の医療保険を用意しているところもあります。
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30代の方が医療保険を選ぶ際の注意点

医療保険の選び方を見てきましたが、注意点はなにがあるでしょうか。
- 持病を持っていないか確認
- 女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
- 保障の重複に注意
持病を持っていないか確認
保険の多くは告知義務が発生します。
基本的に保険に加入するさいは、以前の病歴や診断結果などを提出しなければならず、場合によっては加入を断られることもあります。
どのようなことを聞かれるかは保険によりさまざまですが、よくある質問は以下のようなものです。
- がんなど特定の病気と診断された
- 過去5年以内に7日以上の入院や通院、治療を受けた
- 過去5年以内に手術を受けた
- 過去3ヶ月以内に医師の診療や治療を受けた
- 健康診断で異常が検出された
- 体に障害がある
- 妊娠している
- 保険料が高いこと
- 保障を一定期間削られる可能性があること
女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
保険には女性特有の病気への保障を付けられるものもあります。
女性の方はこのような保障の付加を考えておくのも、医療保険の選び方において非常に大事なポイントです。
女性がかかりやすい「がん」に対応
30代の女性は子宮頸がんや乳がんにかかる確率が20代に比べてかなり高まります。
女性特有のがん手術における料金はおよそ以下の通りです。
| 手術費用(保険適用前) | |
|---|---|
| 乳がん | 20~40万円 |
| 子宮頸がん | 10万~40万円 |
| 子宮体がん | 80万~120万円 |
ビックリするような値段ですが、上記は高額療養費制度を使えば抑えられます。
とはいえ、年収370万~770万円の方なら8万円ほど(その月の医療費による)、年収370万円以下の方でも57,600円を負担しなければいけません。
公的保険を利用してもかなり高額になってしまうので、民間保険でカバーすることをおすすめします。
妊娠と出産にも対応
既婚女性なら、妊娠出産で医療に関わる可能性もありますよね。
通常分娩は医療行為とみなされないので保険は使えないのですが、帝王切開などの異常分娩の場合は民間保険でも補えます。
異常分娩は国民健康保険も適用されるので3割負担で約6万円。入院費などを入れるとさらに上がります。
また、妊娠中もトラブルで病院にかかるかもしれません。
それらの出費を医療保険でカバーできるので、女性の方はぜひ女性向け保障を検討しましょう。
保障の重複に注意
2つ以上の保険に加入している方は保障の重複にも注意が必要です。
欲しい保障がすべて備わっていなかった場合、他社の保険を探してもうひとつ入る方もいると思います。
しかし同じ保障が重なると保険料がかさんでしまうので気をつけてください。
2つ以上の保険で保障が重なっていても給付金はすべて下ります(条件によりひとつの保障しか受け取れないものもあります)が、頻繁に使わない医療保険に多くの保険料をかけるのは得策ではありません。
特に見落としがちなのは、生命保険などにある医療特約です。
同じような医療保障を付加した保険に入っていたのに忘れていた…なんてことがないようにしましょう。
医療保険を選ぶさいには、念のため加入済みの保険も再度チェックしてみてください。
まとめ:30代の医療保険の選び方

以上、30代で医療保障に加入するときの選び方と注意点を紹介しました。
考えなければいけない点がたくさんあって、すこし大変だったかもしれませんね。
ですが、医療保険は万が一のときに大きな助けとなるものです。
保険は長い付き合いになることも多いので、じっくりと選んで決めていきましょう。
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