この記事の目次
- 大人用のおむつは医療費控除の対象となる?
- おむつ使用証明書があればおむつ代が医療費控除の対象となる!
- 6か月以上寝たきり状態にあることがひとつの基準
- 寝たきりでない場合も治療目的のおむつ代は対象となる
- 医療費控除でおむつ代を申告する際の必要書類や書き方は?
- 必要書類は医療費控除の明細書だけ!
- 発行が必要な書類①医師に発行してもらうおむつ使用証明書(1年目のみ)
- 発行が必要な書類②主治医意見書(2年目以降)
- 2017年分の確定申告から領収書の提出が不要になった
- 会社員なら医療費控除の申告がオンライン上でいつでもできる!
- 医療費控除された額が全て返ってくるわけではない!
- 過去5年分までなら医療費控除としておむつ代を申告できる!
- まとめ:大人のおむつ代は医療費控除の対象となる場合がある
大人用のおむつは医療費控除の対象となる?
皆さんの中には、医療費控除についてしっかりと理解していない方も多いのではないでしょうか。
医療費控除というのは簡単に言うと、「1年間でたくさん医療費(一般的には10万円超)を支払った場合は国に申告してくれれば所得税を安くしますよ」という所得控除の制度の一つです。
この仕組みや制度を知っていれば課税所得が控除され、節税に繋げることができますが、とにかくわかりづらく、勉強しづらいのが税金に関する制度ですよね。
医療費と聞くと、手術代や入院費などを思い浮かべる人も多いかもしれません。
実はドラッグストアなどで購入した市販薬(医療品)や病院までの交通費なども医療費控除の対象になる医療費に含まれます。
そして、大人のおむつ代も場合によっては医療費控除の対象になり得ます。
おむつといえば毎日、しかも複数枚を使用する可能性が高いですから、年間で考えるとかなりの量になりますし、おむつ代は大きな金額になってきます。
そこで今回のこの記事ではおむつ代は医療費控除の対象になるのかについて
- ちゃんとした理由があれば、おむつ代は医療費控除の対象になる!
- どうやって医療費控除の手続きをすればいいの?
- 実際どれくらいお得になるの?
- もっと早く知りたかったなー、というあなたへ。
おむつ使用証明書があればおむつ代が医療費控除の対象となる!

まず初めに、おむつ代が医療費控除の対象となるには、「医師による治療を受けるために、直接必要な費用であること」が明らかにされる必要があります。
つまり、「おむつ使用証明書」が必要となります。
「おむつ使用証明書」とは簡単に言うと、医師が治療のためにおむつが必要ですと証明してくれるものです。
電車が遅延した時の遅延証明書みたいなものですね。
どういった場合に「おむつ使用証明書」を発行してもらえるのか解説していきます。
6か月以上寝たきり状態にあることがひとつの基準
国税庁のHPでは、「傷病によりおおむね6ヶ月以上にわたり寝たきりであり、医師の治療を受けている者のおむつ代は、医師による治療を受けるため直接必要な費用にとして医療費控除の対象になります」と記載があります。
つまり、6ヶ月寝たきり状態であれば必然的におむつが必要になるので、それならおむつ代の分は税金控除します、ということです。
また、寝たきりではない状態であっても、医師に認められれば対象になります。
夜におしっこで起きてしまうからおむつをしている、という場合、これは夜尿症という症状で、対象外となります。
寝たきりでない場合も治療目的のおむつ代は対象となる
寝たきりのような状態と認められること、治療上おむつが必要と医師が判断した場合は証明書を発行してくれます。
年齢制限はありませんので、大人でも子供でも、怪我や病気などが原因で、治療上おむつが必要と診断されれば証明書を発行してもらえるということです。
治療目的ではないため、赤ちゃんのおむつは対象になりませんので注意して下さい。
医師の判断に基づいて証明書が発行されるので、かかりつけ医や担当の病院などに相談すると良いでしょう。
場合によっては寝たきりでなくとも証明書を発行してもらえる場合もあります。
おむつ代を医療費控除として申告したい旨を医師に伝えてみると良いでしょう。
医療費控除でおむつ代を申告する際の必要書類や書き方は?

医療費控除でおむつ代を申告するために「おむつ使用証明書」を発行してもらったら、確定申告をしましょう。
でもその前に、医療費控除を受けるための条件を確認しておきましょう。
医療費控除というのは、支払った所得税の額を上限として、所得税が還付される仕組みです。
そのため、所得税を収めていない人は還付金はありませんし、納めた所得税以上の金額が戻ってくるわけでもありません。
そして本人または家族(生計を共にしている配偶者やその他親族)の医療費であることが条件です。
共働き夫婦の場合は、扶養家族でなくても夫婦の医療費を合算することができます。
- 1年間で使った医療費が10万円を超えていること
- 所得税の納税をしている人
- 本人、または家族の医療費であること
必要書類は医療費控除の明細書だけ!
確定申告するための書類を確認していきます。
会社員の場合、年末調整をお勤め先でしていると思いますが、それでは医療費控除を受けることができませんので必ず確定申告しましょう。
その際に必要になるのが「医療費控除の明細書」です。
簡単に言うと、年間でかかった医療費や医療費控除額などを計算し記載したものです。
そのため、医療費が発生したとわかる書類やおむつ代の発生がわかるレシートなどは5年間きちんと保管しておく必要があります。
税務署に提出を求められる場合もありますのでご注意ください。
発行が必要な書類①医師に発行してもらうおむつ使用証明書(1年目のみ)
「傷病によりおおむね6ヶ月以上にわたり寝たきりであり、医師の治療を受けている者のおむつ代は、医師による治療を受けるため直接必要な費用にとして医療費控除の対象になります」
こちらを満たし、医師に発行してもらった「おむつ使用証明書」が必要となります。
そしてこの証明書を確定申告書に添付又は提示します。
また、1.証明年月日、2.証明名称及び、3.証明者の名称(医療機関名等)を医療費控除の明細書の欄外余白などに記載することにより添付又は提示を省略することもできます。
その場合「おむつ使用証明書」は5年間保存が必要です。
発行してもらうには費用が発生し、金額は医療機関によって変わってくるので、担当の医療機関やかかりつけ医に相談してみてください。
その際には、おむつ代を医療費控除として申告したい旨を伝えると良いでしょう。
発行が必要な書類②主治医意見書(2年目以降)
「おむつ使用証明書」は発行にお金がかかる上、医療費控除を受けるには毎年の申告が必要なので、2年目以降は手続きが少し簡素化されます。
「おむつ使用証明書」の代わりに、市町村が発行した主治医意見書の内容を確認した書類または主治医意見書の写し、でも寝たきり状態であること、及び尿失禁の発生可能性があることが確認出来ればおむつ代の医療費控除が認められます。
書類の発行方法は市町村によって違いがあるので、お住まいの市町村でご確認ください。
窓口でおむつ代の医療費控除を申告したいと伝えると良いです。
2017年分の確定申告から領収書の提出が不要になった
2017年度改正により医寮費控除の明細書又は医療保険者等の医療通知書を確定申告書に添付すれば、領収書の添付又は提示が不要になりました。
どういうことかというと、今までは支払った医療費について、それぞれの領収書をすべて提出しなければなりませんでした。
改正後は支払った医療費の一覧を作成しそれを提出すれば良いことになったということです。
なお、領収書は税務署から提出を求められることもあるので5年間は保存しておかなければいけませんので注意してください。
会社員なら医療費控除の申告がオンライン上でいつでもできる!

医療費控除を受けるには確定申告が必要な手続きとなります。
確定申告というのは申告期間が設けられているので、会社員の方が土日に税務署の窓口に殺到し長時間並ばなければいけないこともよくあります。
書類等の準備や窓口での混雑が面倒という方は、オンライン上で申告できるe-Taxがおすすめです。
e-Taxとは、国税庁のホームページで申告書を作成し提出できるシステムのことです。
確定申告期間であれば24時間いつでも提出が可能です。
インターネット環境やICカードリーダー、マイナンバーカード(電子証明書含む)の取得など事前の準備は必要ですが、混雑している窓口に行くことも、貴重な休日を使うことも無くなるのでとてもメリットのあるシステムと言えます。
e-Taxは確定申告期間外でも基本的には月曜日〜金曜日の8:30〜24:00に利用可能です。
医療費控除された額が全て返ってくるわけではない!

医療費控除で返ってくる金額はどのようにして計算されるのでしょうか。
医療費控除の額=「支払った医療費の合計」 ー 「保険金などで補填される金額...①」 ー 「10万円...②」
となります。
①は医療費控除の対象となる医療費の合計です。項目が数多くあるのでこちらに記載するのは割愛しますが、判断基準として、治療や療養に必要なものは対象となり、予防や健康促進、美容目的のものは対象外となります。
②は総所得が200万円未満の場合は総所得額の5%の金額になります。
こうやって算出した金額が全て手元に返ってくるわけではありません。
この金額分、課税所得を減らすことができるのでその分の税金が返ってくるということです。
例えば、課税所得が195万円以下の方は所得税率が5%となります。
そして医療費控除額が10万円ならその5%、つまり5000円が還付される金額となります。
所得税率は、課税所得額によって変わりますのでご自身の所得と照らし合わせて調べてみて下さい。
過去5年分までなら医療費控除としておむつ代を申告できる!

皆さんの中にはもっと早く知りたかったと思う方も多いでしょう。
実は還付金の申告ができる期間は、該当する医療費を支払った翌年の1月1日から5年間とされています。
忙しくて申請できなかった方も、忘れていた方も、今知った方も過去5年分なら遡れるということです。
その該当する年に確定申告をしていない方は、そのまま確定申告していただければ良いのですが、確定申告していた方は「更生の請求」という手続きが必要になります。
諦めずに過去5年間を振り返って、取り返せる税金は取り返しましょう。
まとめ:大人のおむつ代は医療費控除の対象となる場合がある
治療や療養に伴うおむつ代は医療費控除の対象になるということについて説明してきましたがいかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 知っていれば節税できる医療費控除
- 条件を満たせばおむつ代は医療費控除の対象になる
- 確定申告はインターネットを使って簡単にできる
- 会社員も確定申告することで節税できる場合がある

