スマホで医療費控除を申告するやり方は?マイナンバーカードが必要って本当?

スマホで医療費控除を申告するやり方は?マイナンバーカードが必要って本当?
スマホで医療費控除を申告するにはどうすればいいのでしょうか。この記事では、スマホで医療費控除の申告をする方法を分かりやすく解説しています。また、医療費控除の申告で返ってくる金額を増やす方法も紹介しているので、ぜひお読みください。
監修者「谷川 昌平」

監修者谷川 昌平ファイナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!

スマホで医療費控除を申告するやり方は?

こんにちは。マネーキャリアライターの大江です。


先日友人からこんな質問を受けました。

医療費控除の申告ってスマホでもできるの?出来るならやり方を知りたい。

パソコンがなくても、スマホで医療費控除の申告をすることは可能です。 


みなさんが普段使っているスマホマイナンバーカードがあれば、スマホでも簡単に申告が出来ます。 


今回の記事では、 

  • マイナンバーカード方式での申告のやり方 
  • スマホでの申告の流れ 
  • マイナンバーカード方式以外の申告方法 
  • 還付金を増やすやり方 

について解説していきます。 


 この記事を読んで、医療費控除の申告がもっと身近に感じられたら幸いです。

スマホで医療費控除をするやり方はマイナンバーカード方式!


スマホで医療費控除の申告をするのにおすすめなのが「マイナンバーカード方式」による申告です。


今までもスマホ上でマイナンバーカードを用いて申告はできましたが、令和3年1月からインストールする専用アプリが一つになったことで申告が更に簡素化されました。


次に、マイナンバーカードを用いた医療費控除の申告のやり方について、

  1. 用意するもの
  2. 専用アプリのインストール
  3. マイナンバーカードをスマホで読み取る
  4. スマホで申告書作成
  5. 申告書の送信

上記の順で解説していきたいと思います。

①マイナンバーカードを用意する

スマホでの申告は、「マイナンバーカード」と「スマホ1台」があれば可能です。


現在販売されているスマホは、大体が読み取り機能が付いているため申告時に特に問題はありません。


しかし稀に、読み取り機能がついていない、機能がアップデートされていないといったことで申告時対応できない機種などもあるため、申告前にご自身のスマホが対応機種かどうかを確認しておきましょう


また、マイナンバーが載っているマイナンバー通知書では申告ができないため、必ず市役所等で申告し支給されたご本人のマイナンバーカードを用意していください。


そして、申告を流れに沿って進めていくと、カードを作成するときに設定した暗証番号が必要となってくるため、暗証番号を忘れてしまっている方は番号の控えなども用意しておくと良いでしょう。


他に用意するものは、医療費が載っている領収書やレシート、源泉徴収票です。


これはどの申告方法でも必要となってくるため、今回の解説ではマイナンバーカードスマホを使用することに重点を置いてお話ししていきます。

②国税庁のHPから専用アプリをインストールする

国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーをクリックします。


すると、「マイナンバーカード方式で申告する」というアイコンが出てくるので、そこをクリックします。


流れに沿って進むと専用のアプリをインストールする流れになるため、ご自身のスマホにアプリをインストールしてください。


アプリ自体は無料で特にお金はかかりませんが、ネット環境の良いところでインストールすることをオススメします。

③専用アプリでマイナンバーカードを読み取る

専用アプリのインストールが終わると、アプリを開くよう指示が出ますのでアプリを開いたください。


すると、ご自身のマイナンバーカードを読み取る画面が出てきますので、スマホでマイナンバーカードを読み取りをしてください。


ここで、利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)を入力する必要があるため、ご自身で設定したパスワードを入力してください。


これで専用アプリにあなたのマイナンバーカード情報が登録されます。


読み取りが完了すると、確定申告書作成コーナーに戻るよう指示が出ます。(Androidの場合は勝手に確定申告書作成コーナーに画面が切り替わります)


そのまま画面の案内に沿って戻ると、個人情報を入力する場面になります。


直接入力をしても構いませんが、ここで「マイナンバーカードから読み取る」を選びもう一度カードを読み取ると、カードに登録されている個人情報が申告書に反映されます。


これで、マイナンバーカードの読み取り、個人情報入力までが終了となります。

④画面の案内に従って申告書を作成する

個人情報の入力が終わると、画面の案内に沿って申告書を作成していく流れとなります。


申告書作成時には医療費の領収書やレシートを手元に用意しておきましょう。


作成開始」をタップすると、いくつか質問が出てきますので回答していきます。


その後金額を入力していく画面になるので、所得や医療費などを入力していくと控除金額などを自動計算してくれます。


入力自体は特に難しくないため、案内に沿って申告書作成をしていきます。

⑤申告書を送信する

全ての入力が終わったら、「入力内容の確認」をタップし、申告書の内容が間違っていないかを確認します。


問題なければ送信をタップし、医療費控除の申告は終了となります。


送信が終わると、申告がキチンと受理されたかどうかの確認画面が開きます。


そこに申告内容の控えPDFもあるため、データをスマホ上に保存しておくか、印刷して保管しておきましょう。


もしやり方がわからなければ、国税庁のホームページを参照してください。


確定申告書作成コーナーでは、スマホでの医療費控除の申告のやり方についてわかりやすい動画視聴もできますよ。

マイナンバーカード方式以外の医療費控除の申告方法は?


マイナンバーカードは徐々に普及してきていますが、実際にカードとして持っている人はまだまだ少ないのではないでしょうか。


かくいう私もまだマイナンバーカード自体は申請しておらず、医療費控除の申告は違うやり方で行っています。


それがスマホでできるID・パスワード方式での申告です。


他にも、e-Taxで書類を作成後、所轄の税務署に郵送するというやり方もあります。


次にマイナンバーカード方式以外のやり方で医療費控除の申告をする方法について、

  • ID・パスワード方式
  • e-Taxで書類作成後郵送
この2つについて解説していきます。

①スマホではID・パスワード方式も利用できる

確定申告書作成コーナーの「ID・パスワード方式で申告する」を選択すれば、スマホ上でも医療費控除の申告をすることが出来ます。

ただし、先にこのIDとパスワードの取得をしておくことが必要です。

ID・パスワード取得のやり方は次の2通りです。
  1. 税務署へ行き、ID・パスワード方式の届出を作成し送信する
  2. ネット上でID・パスワード方式の届出を作成し送信する

マイナンバーカードを持っていない場合は、一つ目の方法でID・パスワードを取得します。

直接税務署へ行き、税務署職員の厳格な本人確認のもとID・パスワードを取得する方法です。

税務署職員とともに利用者識別番号等の取得手続きを行い、その場でID・パスワードの取得することができます。

運転免許証やパスポートなどの本人確認書類があれば手続きが可能となります。

一度ID・パスワードを取得すればネット上で申告したデータを残しておくことが可能なため、今後もスマホ上でe-Taxから医療費控除の申告をすることが簡単になります。

ただし、こちらの方法はマイナンバーカードが普及するまでの応急措置的な方法になります。

マイナンバーカードを作ったら、マイナンバー方式での申告に移行していくことをおすすめします。

②e-Taxで必要書類を作成して郵送する

e-Tax上で作成した書類を所轄の税務署へ郵送することでも医療費控除の申告はできます。


やり方としては、確定申告書作成コーナーの作成コーナートップに「申告書等を作成する」という画面があるため、そこで申告書を作成します。


作成した申告書を印刷し、できれば追跡可能な簡易書類などの郵送方法で所轄税務署へ送れば申告は終了です。


郵送によるメリットは、事前に用意するものが少ないことです。


マイナンバーカードの登録をしたり、わざわざ税務署まで行ってID・パスワードの取得をする必要がないため、ネット環境があれば簡単に申告ができます。


今はスマホからWi-Fiを通してプリンターに接続できるので、スマホから申告書の印刷をすることもできます。


ただし、仮に書類に不備があった際などは他の申告方法に比べ対応が遅くなる場合もあることを覚えておきましょう。

マイナンバーカードに登録したパスワードを忘れたの対処法は?

マイナンバーカード作成時には4つのパスワード設定をすることになります。


医療費控除の申告の際使うパスワードが下記の3つです。

  • 利用者証明書用電子証明書
  • 署名用電子証明書
  • 券面事項入力補助用

申告をしようと思った時に、もしマイナンバーカードのパスワードを忘れてしまったらどうしたら良いのでしょうか。

残念ながら、マイナンバーカードに登録したパスワードを忘れてしまった場合は、パスワードの再設定が必要になります。

パスワードを忘れてしまったら、マイナンバーカードを持って市役所へいき、パスワードを初期化する手続きを取ってください。

マイナンバーカードの持ち主が来庁する場合は、その場でパスワードの再設定が可能です。(代理人の場合は後日持ち主が来庁時に初期化することとなります)

パスワードの再設定をするためには市役所へ行かなければならないため、申告前にパスワードを覚えているか確認しておきましょう。

【見落としに注意】医療費控除の還付金を増やす方法を紹介!


医療費控除の申告をする際、少しでも還付金が多いと嬉しいですよね。


みなさんが少しでも節税できるよう、意外と知られていない還付金を増やすやり方について紹介していきたいと思います。


紹介したい節税のやり方は下記の3つです。

  1. 病院で支払う医療費以外にも控除の対象となるものを知る
  2. 給付金は対象の医療費ごとに差し引く
  3. 所得の高い人が申告をする

知っている人も知らない人も、節税対策としてぜひ一度ご覧ください。

①交通費や市販薬も忘れずに申告する

入院や手術、通院などによる医療費が医療費控除の対象ということはみなさんご存知かと思いますが、通院にかかる交通費や市販薬なども医療費控除の対象です。


年間医療費がギリギリ10万円に到達しない、というときは交通費などが申告され忘れていないか確認してみてください。


公共交通機関の利用や緊急時のタクシー代も医療費控除の対象です。(詳細は国税庁ホームページ、医療費控除の対象となる医療費を参照ください)


交通費などをクレジットカードで支払いした場合は、クレジットカードの利用明細などから遡って確認することができます。


また市販薬についても、病状に対する治療に必要な医薬品なら医療費控除の対象となりますので、病院でかかった医療費以外にも申告忘れがないかチェックしてみてくださいね。

②給付された保険金は対象の医療費のみから差し引く


給付された保険金などは、対象の医療費ごとに差し引くことで還付金を増やす近道になります。


わかりやすく例を出して、やり方について説明していきます。


  • 年間合計医療費が30万円(年間所得200万円以上)
  • 夫にかかった医療費の合計:15万円
  • 妻にかかった医療費の合計:10万円
  • 妻の医療費に対し支払われた保険金の合計額:20万円

上記例の場合、計算式(医療費の合計−10万円−(保険金や給付金など)=医療費控除額)に当てはめると、

30万円ー10万円ー20万円=0円

となり、医療費控除額が0円になってしまい還付金を受け取れなくなります。

ここで還付金を増やすやり方があります。

それは、給付された保険金は給付対象の医療費からのみ差し引くという方法です。

先ほどの例で解説すると、給付金の合計額は20万円ですが、この20万円は妻にかかった医療費に対する給付金です。

そのため、この20万円は妻の医療費の合計10万円に対してのみ差し引きを行います。

すると、10万円がプラスとなりますよね。

よって妻の分の医療費では控除金額が発生しませんが、夫の医療費に関しては給付金の対象ではないため、医療費控除の計算式に当てはめることができるんです。

先ほどの医療費控除額の計算式に当てはめると、

15万円(夫の医療費)ー10万円ー0円(夫の医療費に対し給付金はないため)=5万円

よって、5万円が医療費控除額になります。

給付された保険金の合計額のみで計算してしまうと損をするリスクがあります。

給付金は対象の医療費のみで差し引きするというやり方をぜひ覚えておいてください。

③家族の中で総所得金額が高い人が医療費申告をする

医療費控除の申告をする人を誰にするかというやり方で還付金が増える場合があります。


共働き世帯などでそれぞれに所得がある場合、医療費控除の申告は所得が高い人で申告する方が還付金が多くなることが多いのです。


理由としては所得税率によるものです。


日本は累進課税の税制度をとっており、所得の多い人ほど税率も高くなるようになっています。


この所得税率は所得ごとに決められています。(所得税率表はこちらをご覧ください)

例えば、年間所得が500万円の場合は所得税率が20%ですが、年間所得が200万円の場合は10%です。

医療費控除の還付金の計算式は「医療費控除額×所得税率=還付金」です。

そのため、医療費控除額が10万円だった場合、
  1. (年間所得500万円):10万円×20%=2万円
  2. (年間所得200万円):10万円×10%=1万円

となるので、所得が多い人が申告をしたほうが還付金が多くなります

ただし、住宅ローンなどで所得控除の金額が多く、課税される所得金額が夫婦間で逆転してしまう場合もあります。

そのため年間所得のみで判断せず、家族間でそれぞれの合計所得を計算してからどちらで申告したほうがいいか判断してくださいね。

医療費控除は過去5年分まで申告できる


通常の確定申告は毎年ごとに申告期間が決まっていますが、医療費控除の申告は過去5年を遡って申告することができます。


サラリーマンなど会社で年末調整が終わっている場合は、年間を通していつでも医療費控除の申告をすることができ(還付申告)、過去5年分まで遡って申告することができます。


ただし、医療費控除の申告は確定申告の一部のため、個人事業主などで確定申告を自己にて行わなければならない場合は確定申告の申告期間中に一緒に申告する必要があります。


年間の医療費やかかった交通費の確認を世帯分するのは結構大変な作業になります。


でも5年間の猶予があると思うと少し余裕が持てますよね。


還付申告はいつでも行うことができるので、焦らず今まで払った医療費の金額を確認してみてくださいね。

まとめ:スマホで医療費控除の確定申告をしよう!

スマホで医療費控除の確定申告をするやり方や還付金を増やすテクニックについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントとしては、

  • スマホで行うマイナンバーカード方式の申告
  • マイナンバーカード方式以外のスマホでできる申告方法
  • 還付金を増やすためのテクニック
についてでした。

パソコンがなくても、医療費控除の申告はスマホがあれば行うことができるようになりました。

国税庁でももっと簡単にスマホで医療費控除の申告ができるよう、マイナンバーカードを利用して申告を簡素化する働きがみられます。

どんどんやりやすくなるスマホでの医療費控除の確定申告。

ぜひみなさんも、お手持ちのスマホで医療費控除の申告をするのを考えてみてくださいね。

マネーキャリアでは、他にも読んでおきたい医療費控除や保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。