この記事の目次
- 医療費控除で申請する医療費の対象期間はいつからいつまで?
- 医療費控除の対象は1月1日から12月31日までに支払った医療費
- 年をまたいだ治療はどの年の医療費控除の対象になる?
- ①医療費は支払った年の医療費控除の対象
- ②給付金は対応する医療費を支払った年の医療費控除の対象
- ③分割払いや歯科ローンは立替払いした年の医療費控除の対象
- 医療費控除の控除額の計算方法を紹介!
- 医療費控除の申告方法は自宅でできるe-Taxがおすすめ!
- 医療費控除の申告期間はいつからいつまで?
- ①一般の会社員の申告期間は医療費の支払いの翌年から5年間
- ②自営業の人の申告期間は毎年2月16日から3月15日
- ③自営業の人も更正の請求を行うことで過去5年まで申告できる
- 医療費控除は過去5年分まで申告できるがまとめられない
- 過去の医療費控除の申請に誤りがあった場合はどうする?
- まとめ:医療費控除の対象がいつからいつまでの分か把握しよう
医療費控除で申請する医療費の対象期間はいつからいつまで?

医療費控除と聞くと、毎年確定申告時に申請するイメージを持つ方が多いと思います。
ですが、医療費控除はその年から過去5年間、遡って申請できることをご存じですか?
この記事では以下の4点を中心に解説していきます。
- 医療費控除の対象期間はいつからいつまで分か
- 治療で年をまたいだ場合の医療費控除の対象はいつなのか
- 医療費控除の申請期間はいつからいつまでか
- 医療費控除で不備があった場合の対処法
この記事を最後まで読んでいただけると、面倒に感じる医療費控除の申請も簡単にできますよ。
是非ご覧ください。
マネーキャリアでは、他にも医療費控除に関する記事が多数掲載されていますので、参考にしてください。
医療費控除の対象は1月1日から12月31日までに支払った医療費

医療費控除の対象期間は1年間。
医療費控除は人ごとに医療費をまとめていくので、人別、月別に分けておくと入力しやすく、申請がスムーズに行えますよ。
また、医療費控除の対象は、病院の治療費だけではないのをご存知ですか?
実は出産費用や、風邪薬等の市販薬も医療費控除の対象になります。
知っているのと知らないのでは雲泥の差が出ますね。
このままずっと知らなかったら、もしかしたら今後ずっと損をしていたかも?
医療費控除の対象となるものをまとめました。
- 出産費用
- 市販薬
- 歯科治療
- 治療のための医療用器具
出産費用で言えば、妊婦検診や出産一時金を差し引いた分娩費用は医療費控除の対象になりますが、無痛分娩は対象外です。
医療費控除は対象になるもの、ならないものがあります。
年をまたいだ治療はどの年の医療費控除の対象になる?

歯科治療など、治療が長引く場合がありますよね。
では治療が長引き年をまたいだ場合、医療費控除の対象はいつからいつまでになるのでしょうか?
- 年をまたいだ場合の医療費控除の対象はいつになるか
- 年をまたいだ場合の医療費控除の給付金
- クレジットカードによる支払いで年をまたいだ場合
についてくわしく解説していきます。
①医療費は支払った年の医療費控除の対象
例えば2018年12月に治療を受けて、2019年1月に医療費を支払った場合、医療費控除を受けられる年はいつなのでしょうか?
治療を受けた2018年に申請するのか、治療費を支払った2019年なのか悩みますよね。
国税庁のホームページに、このような記載がありました。
2 医療費控除の対象となる医療費の要件
(1)納税者が。自己または事故と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること
(2)その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること(未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象となります)。
国税庁のホームページの(2)に当てはめると、今回の場合は医療費を支払ったのは2019年1月です。
そのため2019年の医療費控除の対象となります。
つまり、医療費控除は支払いをした日が重要だとわかりますね。
②給付金は対応する医療費を支払った年の医療費控除の対象
医療費控除を申請する場合、入院給付金など補填された金額を差し引きしなければなりません。
では年をまたいで入院し給付金を受け取った場合、給付金は12月、1月のどちらから差し引けば良いのでしょうか?
医療費控除は支払いをした日が重要とお伝えしましたが、今回の場合、医療費は12月も1月も支払いますよね。
実際に年をまたいで入院し、保険金をもらった例を見ていきましょう。
Aさんは以下の入院費がかかってしまったとします。
- 2019年12月にかかった入院費:5万円
- 2020年1月にかかった入院費:10万円
- 保険会社から受け取った入院給付金:6万円
支払いをした日が重要であるのは、今回の場合でも変わりありません。
つまり、入院給付金をそれぞれの入院費に応じて按分(あんぶん)し、2019年と2020年どちらからも入院給付金を差し引きます。
5万円(入院費)ー2万円(入院給付金6万円を按分)=3万円
10万円(入院費)ー4万円(入院給付金6万円を按分)=6万円
となります。③分割払いや歯科ローンは立替払いした年の医療費控除の対象
歯列矯正など自由診療の場合は、金額も大きくなるので、クレジットカードによる支払いもよくあります。
ローンによる支払いの医療費控除について、国税庁のホームページを一部抜粋しました。
3 歯の治療費を歯科ローンやクレジットにより支払う場合
…信販会社が立替払をした金額は、その患者のその立替払をした年の医療費控除の対象になります。…
つまり、分割払いやローン支払いの場合は、契約した年の医療費控除の対象になります。
分割払いやローンだと領収書がない場合がありますが、ローンの契約書、または信販会社の領収書があれば、医療費控除を申請できますのでご安心ください。
また、
「ローンだと利子も払わなくちゃ…。利子も医療費控除の対象?」
と考える方もいると思いますが、残念ながら利子は医療費控除の対象外です。
医療費控除の控除額の計算方法を紹介!

医療費控除の控除額の計算式は、2通りあります。
- 医療費控除額=1年間の医療費の合計ー補填された金額(保険金など)ー10万円
- 医療費控除額=1年間の医療費の合計ー補填された金額(保険金など)ー{所得×5%}
※2は総所得が200万円未満の場合のみ
以下にモデルケースを挙げました。
年収200万円以上の家庭Aは以下のような状況です。
- 年収:400万円
- 1年間にかかった医療費:20万円
- 医療保険から受け取った給付金:5万円
Aの医療費控除額=20万円(1年間の医療費の合計)ー5万円(補填された金額)ー10万円=5万円
年収200万円未満の家庭Bは以下のような状況です。
- 年収:180万円
- 1年間にかかった医療費:20万円
- 医療保険から受け取った給付金:5万円
医療費控除額=20万円(1年間の医療費の合計)ー5万円ー{180(所得)×5%}=6万円
自分の所得に合わせて計算してみましょう。
控除額が把握できたところで、続いて還付金の計算です。
還付金の計算方法はこちら。
還付金=医療費控除額×所得税率
所得税率は年収に応じて変わっていきます。
国税庁ホームページの所得税の税率で確認し、計算していきましょう。
先ほどの年収400万家庭のAさんを例に実際に計算してみました。
年収400万円は国税庁のホームページで確認すると、所得税率20%です。
Aさんの還付金=5万円(医療費控除額)×20%(所得税率)=1万円
よってAさんは1万円の還付金(税金)が戻ってきます。
一見難しそうに思えますが、きちんと順番に計算していけば意外と簡単にできます。
医療費控除の申告方法は自宅でできるe-Taxがおすすめ!

e-Taxとは、インターネット上で納税や所得に関することを申告できるシステムです。
当然、医療費控除の申告も含まれます。
なんといっても自宅で好きな時間に、スマホでも申告できるのは嬉しいですよね。
税務署に足を運んだり、郵送したりする手間が省けます。
e-Taxのメリットは、自宅で簡単に申告できることだけではありません。
メリットを3つ提示させて頂きます。
一つ目のメリットは、添付書類の不要だということです。
書面での確定申告の場合、医療費の明細書や社会保険料控除証明書の添付が必要です。
量が膨大で、大変ですよね。入れ忘れの心配もあります。
e-Taxならインターネット上で申告なので、添付書類は必要ありません。
二つ目のメリットは、計算ミスの防止です。
書面で計算していると
「いつからいつまで計算したっけ…」
と途方に暮れた経験がある方も多いのではないでしょうか。
e-Taxは、数字を入力するだけ!
間違えてもボタン1つですぐに消せます。
また、不備があるとアラート音でお知らせしてくれるので、安心です。
また、三つ目のメリットは、還付金の早期振り込みができる点です。
還付金がある場合、早めに受け取りたい人も多いと思います。
書面で医療費控除を申告すると、還付金受け取りまでに約1ヶ月〜1ヶ月半かかると言われています。
ところがe-Taxで申告すると、還付金受け取りまでに約3週間ほどと、手続きが早めに終わることが多いです。
「いざe-Taxを使って申告!」
と思った方、e-Taxを使うにはまず事前準備が必要です。
医療費控除の申告期間はいつからいつまで?
医療費控除の申請期間は、確定申告を行う必要があるかどうかで変わってきます。
つまり、個人事業主か会社員かで、医療費控除の申請期間は異なります。
以下の3点についてまとめました。
- 一般の会社員の申告期間
- 個人事業主の申告期間
- 個人事業主が過去の医療費控除を行うには?
①一般の会社員の申告期間は医療費の支払いの翌年から5年間
会社で年末調整を行う一般の会社員は、自身で確定申告を行う必要がないですよね。
ではどのように医療費控除を申請すれば良いのでしょうか?
会社員のような確定申告を行う必要がない人たちは、医療費控除の申告のみ行えます。
医療費控除の申告のみの場合、申告期間は1月1日から12月31日までとなります。
1年間あるので、混雑する確定申告期間を避けて行くことをおすすめします。
医療費の申告期間の対象は5年間です。
つまり2021年分の医療費控除の申請したい場合、申請対象となる期間は2021年〜2025年となります。
過去5年遡れるので、医療費の領収書等はしっかり保管しておきましょう。
②自営業の人の申告期間は毎年2月16日から3月15日
個人事業主は、国に納める税金の額を報告するため、毎年1年に1度確定申告が必要です。
そのため確定申告の期間と同様、毎年2月16日から3月15日までに、医療費控除の申請を行うことになります。
一般の会社員は5年さかのぼって請求可能なのに、自営業の方は無理なのでしょうか?
実は自営業の方も、過去5年さかのぼって請求可能です。
③自営業の人も更正の請求を行うことで過去5年まで申告できる
自営業の人が過去5年分の医療費控除を受ける場合、更正の請求という手続きが必要です。
更正の請求とは、確定申告の申告書に記入した金額を、正しい金額に修正する手続きのこと。
つまり、この状況では医療費控除の金額を修正することを指します。
更正の請求に必要なものは以下の4つです。
- 更正の請求書(国税庁ホームページからダウンロード可能)
- 確定申告書の控え
- 医療費の明細書、領収書
- 本人確認書のコピー
医療費控除は過去5年分まで申告できるがまとめられない

医療費控除は過去5年分まで申告できますが、1年ごとにまとめて申告する必要があります。
過去の医療費控除の申請に誤りがあった場合はどうする?

よくある医療費控除のミス。
確定申告期間内なら改めて申告用紙を提出すれば良いのですが、過去の医療費控除の申請は確定申告期間外なので、手続きが必要になります。
手続きは2通りあります。
- 税額を多く申告していた場合
- 税額を少なく申告していた場合
税額を多く申告していた場合、更正の請求書を税務署あてに提出します。
手続き完了後、還付金を受け取ることが可能です。
また、税額を少なく申告していた場合、修正申告書を税務署あてに提出します。
過少申告課税がかかることがあります。
税務署から指摘を受けた場合は、更に延滞金も掛かる恐れがあります。
不明点がある場合は、早めに税務署に相談しましょう。
更正の請求書も修正申告書も、国税庁ホームページからダウンロード可能です。
まとめ:医療費控除の対象がいつからいつまでの分か把握しよう
この記事では以下の3点を中心にまとめました。
- 医療費控除の対象期間は5年間
- 医療費控除の対象は医療費を支払った年
- 自営業と会社員では医療費控除の申請期間が異なる

