この記事の目次
- 医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要?
- 医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要!
- 医療費控除の確定申告の作成時に源泉徴収票は必要
- 医療費控除の申告時に源泉徴収票を紛失した際の対処法は?
- ①会社に源泉徴収票の再発行を依頼する
- ②税務署に「源泉徴収票不交付の届け出」を提出する
- 医療費控除の確定申告を行う際の注意点を確認しよう!
- ①交通費も医療費控除の対象となる
- ②生計を一にしているなら別居中の家族も医療費控除の対象となる
- ③総所得金額が一番高い人が医療費控除を申告すると得する
- ⑤過去5年までさかのぼって医療費控除を申告できる
- ⑥セルフメディケーション税制を利用した方が得する可能性がある
- 医療費控除の確定申告の手続きが毎年簡単になっている
- ①源泉徴収票ではなくマイナンバーカードによって管理している
- ②領収書が提出不要になった
- ③電子申告(e-Tax)で簡単に申告できる
- まとめ:医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要
医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要?
こんにちは。マネーキャリアライターの大江です。
年明けから頭をよぎる確定申告。
年末になると、お給料をもらっている人は職場から源泉徴収票が届くと思います。
会社勤めの方は会社が年末調整をしてくれますが、医療費控除に関しては自己申告をしなければなりません。
ではその医療費控除の確定申告の際、源泉徴収票の提出は不要だということをご存知ですか?
以前は医療費控除の確定申告の際、源泉徴収票の提出が必要でしたが、2020年度の確定申告から提出が不要になりました。
その理由としては、マイナンバー制度が普及し始めたことです。
今回の記事では、
- 医療費控除の確定申告で源泉徴収票は不要
- 源泉徴収票をなくした場合は?
- 医療費控除申告時のポイント
- 医療費控除申告の簡素化について
医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要!

現在の制度では、医療費控除の申請時に源泉徴収票の提出は不要です。
実は、2019年4月分からの確定申告において、源泉徴収票の提出は不要となりました。
そのため源泉徴収票が提出不要で申告ができるようになったのは、2020年度に行う確定申告分からということになります。
今までは確定申告の際に、医療費控除の申請に限らず確定申告時には一律源泉徴収票を提出する必要がありました。
しかしマイナンバー制度の普及により、申告書にマイナンバーを入力すれば税務署側で個人の源泉徴収などがすぐにデータ照合できるようになりました。
このおかげで、源泉徴収票の提出が不要となりました。
これは申告書を郵送・電子申請するときも同様です。
郵送時は本人確認書類(運転免許証や保険証など)を添付する必要がありますが、申告書にマイナンバーを記載すれば源泉徴収票の提出は不要です。
電子申請(e-tax)する場合は、登録時にマイナンバーカードの電子認証をしていれば、申請時に本人確認書類の提出も不要となります。
医療費控除の確定申告の作成時に源泉徴収票は必要
医療費控除の確定申告時に源泉徴収票の提出は不要ですが、申請書作成のためには源泉徴収票は必要です。
税務署でデータ照合が取れても、申告内容が間違っていると正しく確定申告ができていないことになり、税務署から申請内容の調査が入ります。
もし源泉徴収票がなく間違って申告してしまっていたら、故意でなくても脱税になってしまう可能性もあります。
そのため提出は不要ですが、確定申告が無事に終わるまで源泉徴収票は保管しておきましょう。
医療費控除の申告時に源泉徴収票を紛失した際の対処法は?
ではもし、医療費控除の申告時に源泉徴収票を紛失してしまったら?
申告が正確に行えず焦ってしまいますよね。
源泉徴収票を紛失してしまった時の主な対処法は以下の2つです。
- 会社に源泉徴収票の再発行を依頼する
- 税務署に「源泉徴収票不交付の届け出」を提出する
①会社に源泉徴収票の再発行を依頼する
マイナンバー制度により個人データを照合できるようになったといえど、税務署や市役所などでは源泉徴収票の再発行は受け付けていません。
源泉徴収票の再発行依頼は、自分が勤める会社に依頼しましょう。
基本的には会社の経理などに「〇年度分の源泉徴収票の再発行をお願いしたい」といえば、必要枚数分再発行してくれます。
その際、「○年度分」の年度を間違えないように注意しましょう。
ちなみに、源泉徴収票の再発行自体は法廷での手数料がないため料金は不要です。
しかし、再発行した源泉徴収票を郵送で送ってもらう場合には郵送料の負担等はあると思います。
会社によっては再発行に時間がかかる場合もあるため、確定申告時には早めに源泉徴収票の所在を明らかにしておくといいでしょう。
②税務署に「源泉徴収票不交付の届け出」を提出する
基本的に、源泉徴収票を紛失した際の対処法は先程解説した再発行依頼です。
ですが、何らかの原因があり会社が再発行依頼に応じない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届け出」を提出する必要があります。
これを提出し内容が受理されれば、税務署から会社へ行政指導をしてもらえるので、会社が再発行依頼に応じてくれる場合があります。(源泉徴収票不交付の届け出書類は国税庁のホームページからダウンロード可能です)
万が一会社が再発行依頼に応じない場合、会社は所得税法第226条違反となります。
そのため、再発行依頼を拒否された場合は焦らず税務署へ相談しましょう。
医療費控除の確定申告を行う際の注意点を確認しよう!
ここまでは、源泉徴収票が確定申告時は提出不要だが書類作成時には必要という話をしてきました。
次に、医療費控除の確定申告を行う際の注意点について解説していきたいと思います。
お手元の源泉徴収票と合わせて、申告内容にミスや漏れがないようポイントを押さえていきましょう。
①交通費も医療費控除の対象となる
医療費控除の対象となるのは実際にかかった医療費(病院代、薬代)だけかと思いますが、実際は通院の際に払った交通費も医療費控除の対象となります。
まず、公共交通機関(電車・バス)は医療費控除の対象です。
またタクシー利用に関しては、
- 足腰が弱いため公共交通機関を利用して自力で通院できない人が利用する場合
- 妊婦で急な陣痛のためタクシーを使った場合
- 夜間公共交通機関が利用できない時間帯に緊急の必要性があり利用した場合
上記に当てはまるタクシー代とそれに伴う高速道路の料金は医療費控除の対象となります。
医療費控除の対象となるタクシー代については、詳細は国税庁のホームページをご覧ください。
いつの通院のために何の交通機関を利用したのかがわかるように、交通費に関する領収書は保管しておきましょう。
②生計を一にしているなら別居中の家族も医療費控除の対象となる
そもそも「生計を一にしている」とはどのようなことでしょうか。
国税庁によると、生計を一にしているというのは日常の生活の質を共にすることを指します。
そのため、必ずしも同居していなければならないということではありません。
生活していくためのお金を共有している、というとわかりやすいかもしれません。
例えば、遠くに住んでいる親の生活費をその子供が支払っている場合、親の医療費をその子供が支払った際は医療費控除の対象となります。
別居していても生計を一としている家族がいる際には、その家族分も控除の対象だということを忘れないでくださいね。
③総所得金額が一番高い人が医療費控除を申告すると得する
共働きで所得が夫婦で2人分あったとします。
夫婦なので生計を一としていることがほとんどかと思いますが、医療費控除の申告はどちらの名前で申請したほうが得だと思いますか?
答えは、「総所得金額が1番高い人が医療費控除を申告すると得をすることが多い」です。
ではそれはなぜなのか、順を追って解説していきます。
まず、医療費控除によって得られる還付金の計算についての流れは以下の通りです。
- 医療費控除額を計算
- 所得税率の確認
- 医療費控除額と所得税率を掛け合わせた金額が還付金となる
まずは医療費控除額の計算式です。
(総所得が200万円以上の場合):医療費の総額−保険金などで補填される金額−10万円
課税所得=総所得−各種所得控除額
給与所得控除後の金額=総所得
所得控除の額の合計額=各種所得控除額
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 6,950,000円 から 8,999,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 9,000,000円 から 17,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
- 還付金=医療費控除額×所得税率
- 医療費の総額−保険金などで補填される金額−所得金額×5%
⑤過去5年までさかのぼって医療費控除を申告できる
医療費控除などの還付申告は、過去5年間を遡って申告することが可能です。
6年を超えるものは申告ができないので注意しましょう。
出産などで高額な医療費がかかった年に忙しくて申告を忘れてしまった場合でも、医療費控除の申告は5年の猶予があるためぜひ遡って申告してみてください。
もし過去の源泉徴収票をなくしてしまった際は、職場に再発行依頼をして取り寄せましょう。
⑥セルフメディケーション税制を利用した方が得する可能性がある

特定の医薬品購入に対する新しい税制、「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」。
セルフメディケーション税制とは何か、いつから適応されたかご存知ですか?
セルフメディケーション制度とは、2017年1月1日から始まった所得控除の一種です。
健康の保持増進及び疾病の予防への取り組みとして、一定の取り組みを行なっている方が、その年に特定一般医薬品等購入費を支払った場合には、一定の金額の所得控除(医療費控除の特例)を受けることができる制度になります。(国税庁ホームページより)
年間12000円以上医薬品を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができます。
ただし、この税制の申告には何点かポイントがあります。
- 医薬品は厚生労働省が指定したものに限る
- 健康増進・疾病予防のため一定の取り組みを行なっている
医療費控除の確定申告の手続きが毎年簡単になっている
以前は医療費控除の申請時に、払った医療費の領収書を添付して申告していました。
しかし2017年分の確定申告から、医療費控除に関わる提出書類が簡略化され領袖書の提出が不要となり、申告が以前と比べるとスムーズに行えるようになりました。
次に、その理由について解説していきます。
①源泉徴収票ではなくマイナンバーカードによって管理している
マイナンバーが定められたことにより、税務署で申告内容を照合する際、マイナンバーを入力すればその個人の源泉徴収額や医療費などがすぐにわかるようになりました。
これにより、以前は添付していた領収書や源泉徴収票の提出が不要となりました。
その代わり申告書にマイナンバーを記入する必要があるため、申告時はマイナンバーの記入を忘れないようにしましょう。
②領収書が提出不要になった

先ほどもお話しした通り、個人情報をマイナンバーで管理するようになったことで、個人の源泉徴収額や医療費がすぐ照合できるようになりました。
領収書の提出は不要になりましたが、代わりに医療費の明細書の提出が必要となりました。
医療費の明細書とは、医療費控除の対象となる金額を、払った人ごとに合計金額を出してまとめたものです。
国税庁ホームページの確定申告書作成コーナーに医療費集計フォームがあるので、そこに払った医療費を入力していくと集計が楽にできます。
ただ、申告内容の確認のため税務署から連絡が来た際、払った医療費の領収書が手元にある必要があります。
医療費控除で申請した金額の領収書は、5年間は保管の義務があるため間違って破棄しないよう注意してください。
③電子申告(e-Tax)で簡単に申告できる
申告書を郵送しなくてもインターネット上で確定申告ができるサービス、それが電子申告(e-tax)です。
払った医療費や所得控除の金額などを入力していくことで、ソフトが控除額を計算してくれます。
e-taxの利用には16桁の利用者識別番号の取得が必要となります。
ネット上で取得するが、税務署で本人確認を行ったあと取得できます。
マイナンバーカードをお持ちの方は、この利用者識別番号の取得は不要のため更に簡単に電子申告ができるようになりますよ。
詳細は国税庁のホームページをご覧ください。
まとめ:医療費控除の確定申告で源泉徴収票は提出不要
医療費控除の確定申告時に源泉徴収票の提出が不要な理由について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントとしては、
- 医療費控除の申告時に源泉徴収票が不要な理由
- 源泉徴収票を紛失してしまった時の対処法
- 得する申告方法

