この記事の目次
- iDeCo+(イデコプラス)と企業型DCの違いとは?
- 対象となる企業の違い
- 掛金の拠出者・上限額の違い
- 導入コストの違い
- iDeCo+(イデコプラス)と企業型DCは併用できる?
- iDeCoに関するお悩みは無料FP相談で解決しよう!
- 従業員にとってのiDeCo+(イデコプラス)のメリット
- 会社からの掛金上乗せがあるため、効率的に老後資金を準備できる
- 上乗せ分は所得扱いされないため、所得税や社会保険料は増えない
- iDeCoの口座を開設する金融機関を自分で選べる
- 掛金が全額所得控除になり所得税・住民税が軽減する
- あなたにぴったりの方法は?FPと一緒に最適な老後資金計画を立てよう
- 従業員にとってのiDeCo+(イデコプラス)のデメリット・注意点
- iDeCoの加入手数料・運用手数料がかかる
- 原則60歳まで引き出せない
- 商品によっては元本割れのリスクがある
- 【まとめ】それぞれの制度の違いを理解して自分の環境に合った方法を活用しよう
iDeCo+(イデコプラス)と企業型DCの違いとは?
| 項目 | iDeCo+(イデコプラス) | 企業型DC |
|---|---|---|
| 概要 | 従業員のiDeCo掛金に事業主が 上乗せ拠出できる中小企業向け制度 | 企業が掛金を拠出し従業員が運用する 企業年金制度 |
| 対象となる企業 | 従業員300人以下で企業年金を 実施していない中小企業 | 規模問わず全企業で実施可能 |
| 掛金の拠出者 | 従業員(加入者掛金)と事業主 (上乗せ掛金) | 事業主のみ拠出 (従業員の拠出なし) |
| 掛金の上限額 | 加入者と事業主の合計で月額23,000円 | 月額55,000円 (他制度と合算。引上げ予定あり) |
| 導入コスト | 低コスト(上乗せ拠出するだけ) | 高コスト(初期費用や手数料が発生) |
| 税制優遇(拠出時) | 加入者掛金は全額所得控除 事業主掛金は全額損金算入 | 従業員拠出なし(所得控除なし) 企業拠出分は損金算入 |
| 税制優遇(運用時) | 運用益は非課税 | 運用益は非課税 |
| 税制優遇(受取時) | 一時金受取は退職所得控除 年金受取は公的年金等控除 | 一時金受取は退職所得控除 年金受取は公的年金等控除 |
iDeCo+(イデコプラス)は中小企業でも手軽に導入できる小規模向けの年金制度です。企業型DC(企業型確定拠出年金)は主に中堅以上の企業が採用する本格的な企業年金制度です。
企業型DCは導入コストが高いため大企業が中心ですが、iDeCo+は既存のiDeCoを活用して低コストで運用でき、中小企業でも従業員の老後資金を支援しやすい点が特徴です。
両制度とも運用益非課税や受取時の税優遇(退職所得控除・公的年金等控除)など共通のメリットがありますが、制度の対象規模や掛金の扱いに明確な違いがあります。
対象となる企業の違い
iDeCo+(イデコプラス)と企業型確定拠出年金(企業型DC)では、導入できる企業の条件に大きな違いがあります。
iDeCo+は中小企業向けの制度であり、企業年金(企業型DCや確定給付企業年金など)を実施していない従業員300人以下の企業のみ導入が可能です※。一方、企業型DCは企業規模に関係なく導入できる制度で、法律上は会社の規模による制限はありません。コスト等の理由から大企業や中堅企業に多いものの、制度上はいかなる企業でも採用できます。
また、加入できる対象者(従業員)の範囲にも違いがあります。iDeCo+はあくまで個人型年金のiDeCoを利用する仕組みのため、事前にiDeCoに加入している社員しか対象になりません。
企業が労使合意のうえでiDeCo+を導入し、iDeCo加入済みで同意した従業員に対してのみ、事業主掛金を上乗せできる形です。これに対して企業型DCでは、原則として会社の全従業員が制度の加入対象となります。会社が企業年金として制度を導入すれば、厚生年金に加入している従業員であれば役員を含め広く加入できる仕組みです。
現状では企業型DCは導入コストの関係から主に中堅以上の企業に普及していますが、このような背景を踏まえ、比較的小規模な企業でも従業員の老後資産形成を支援できる制度として登場したのがiDeCo+です。
iDeCo+は小規模企業が従業員それぞれのiDeCoに企業拠出を上乗せできる制度であり、個人でiDeCoに加入していることが前提となります。
一方の企業型DCは企業が自ら年金制度を設けて全従業員に掛金を拠出する制度であり、対象企業や加入者の範囲がより広い仕組みと言えるでしょう。
掛金の拠出者・上限額の違い
掛金(毎月拠出する年金保険料)の誰が拠出するか(拠出者)と上限額に関して、iDeCo+と企業型DCでは大きな違いがあります。
iDeCoでは加入者本人が自分の掛金を拠出しますが、iDeCo+では従業員(加入者)と企業がともに掛金を負担し、企業がその両方を取りまとめて拠出します。加入者である従業員も毎月掛金を支払い、それに加えて会社から上乗せの掛金が拠出される仕組みです。
企業型DCでは掛金は基本的に全額企業が拠出し、従業員本人が拠出することはありません(従業員にとっては会社から掛金を拠出してもらう福利厚生制度にあたります)。掛金の月額上限にも大きな差があります。
iDeCo+では、個人(従業員)と企業の拠出額を合わせて月額5,000円から23,000円までという範囲で掛金を設定できます。このうち、iDeCoの最低掛金は5,000円と定められているため、事業主が上乗せできる金額は実質的に月18,000円が上限です。
企業型DCの場合、企業が拠出できる掛金は月額最大55,000円までとされており、iDeCo+の場合に比べて拠出できる金額の上限が大きく設定されています。
iDeCo+では、従業員が拠出した掛金はiDeCoと同様に全額が所得控除の対象となり、企業が拠出した掛金も従業員の給与とはみなされず課税されません。
企業型DCでも掛金拠出時に従業員の課税所得とはならず、運用中の運用益非課税や受取時の税優遇措置など税制面のメリットは共通しています。
このように、iDeCo+では従業員と企業が協力して掛金を出し合う分、上限額は抑えられていますが、企業型DCでは企業が主体となってより大きな掛金を拠出できる仕組みになっています。
導入コストの違い
制度導入にかかる初期コストの違いを見てみましょう。企業型DCを導入する際には、制度開始時の準備として導入一時金(初期設定費用)が必要です。その相場は1事業所あたり約10万円程度で、加えて口座開設手数料として加入者1人につき約3,000~4,000円程度がかかります。
たとえば、従業員100名の企業が企業型DCを導入する場合、初期費用だけで合計40万円前後になる計算です。運用期間中も、事業主手数料(1事業所あたり月額数千円)や加入者手数料(加入者1人あたり数百円)といった経常的な費用が発生し、一般的に会社が負担します。
このように、企業型DCは導入時にも運用中にも一定のコスト負担が企業に発生する仕組みです。
iDeCo+の場合、導入にかかる初期費用はほぼゼロと言ってよいでしょう。企業型DCのように企業が金融機関と年金制度の契約を結ぶ必要はなく、従業員の同意を得て届出を行えば開始できます。加入時の初期手数料や運用管理手数料といった費用は加入者個人が負担するため、企業側で拠出する必要はありません。
企業にとっては、従業員への上乗せ掛金そのもの以外のコストがほとんど発生しない点で大きなメリットです。
以上の違いから、企業視点での導入ハードルにも差が生じます。企業型DCは導入コスト・運営コストが高いため、中小企業にはなかなか手を出しにくいのが実情です。その点、iDeCo+は低コストで導入できる福利厚生制度であり、比較的小規模な企業でも採用しやすい仕組みになっています。
企業型DCは制度導入・運営に相応のコストを要するため大企業向きの制度であり、iDeCo+は費用負担の軽い中小企業向けの制度と言えるでしょう。
iDeCo+(イデコプラス)と企業型DCは併用できる?
iDeCo+(イデコプラス)は、中小企業の事業主がiDeCoに加入する従業員の掛金に上乗せして掛金を拠出できる制度です。ただし、iDeCo+は企業年金(企業型確定拠出年金や確定給付企業年金など)を導入していない企業のみが利用できます。
企業型DC(企業型確定拠出年金)は企業が従業員向けに実施する企業年金の一種で、会社が掛金を拠出し従業員自身が運用する仕組みです。すでに企業型DCを導入している企業では、制度上iDeCo+を併用することはできません。企業型DCを導入している会社は自社で企業年金制度を持っているため、法律上iDeCo+の対象外となるからです。
iDeCo+は企業年金がない会社向けの制度であり、すでに企業年金(企業型DC等)がある企業には必要のない仕組みだと言えるでしょう。
わかりやすく言えば、会社が社員のために自社の確定拠出年金(企業型DC)を実施している場合には、国の制度であるiDeCo+による掛金の上乗せ支援は利用できないのです。
iDeCo+を利用できるのは従業員数が300人以下の中小企業に限られており、大企業には適用されません。
企業型DCとiDeCo+はいずれも従業員の老後資金作りを支援する仕組みですが、一方を導入している企業では他方を併用することは制度上認められていません。2022年10月からの法改正※により、企業型DC加入者でも条件を満たせば個人でiDeCoに加入できるようになりました。
しかし、企業単位では企業年金がある以上iDeCo+制度を導入することはできない点に変わりはありません。以上のことから「iDeCo+(イデコプラス)と企業型DCは併用できるのか?」という問いに対する答えは「いいえ、併用できません」という結論になります。
※参照:iDeCo|楽天証券
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従業員にとってのiDeCo+(イデコプラス)のメリット

- 会社からの掛金上乗せがあるため、効率的に老後資金を準備できる
- 上乗せ分は所得扱いされないため、所得税や社会保険料は増えない
- iDeCoの口座を開設する金融機関を自分で選べる
- 掛金が全額所得控除になり所得税・住民税が軽減する
これらのメリットによって、iDeCo+は従業員が将来の安心をより確かなものにする強力な手段となります。もし勤務先でiDeCo+を利用できる環境にあるなら、この制度を積極的に活用してみましょう。
会社からの掛金上乗せがあるため、効率的に老後資金を準備できる
iDeCo+最大のメリットは、なんといっても会社が老後資金の積立をサポートしてくれる点です。自分の拠出額に加えて企業が掛金を上乗せしてくれるため、同じ期間でより多くの資産形成が可能になります。
もし会社の上乗せがなければ、その分をご自身で追加拠出する必要がありますが、毎月の負担を増やすのは簡単ではありません。iDeCo+なら自己負担そのままで積立額を増やせるため、無理なく資産形成を加速できるのです。
毎月1万円をiDeCoで積み立てた場合、20年間で元本は合計240万円になります。しかし、会社からさらに毎月1万円の上乗せがあれば、自己負担額は変わらないまま元本は480万円と倍増します。
会社が上乗せしてくれる額は企業によって異なりますが、たとえ毎月数千円程度であっても長年積み立てれば無視できない資産となるでしょう。運用による利益が加われば、将来受け取る金額の差はさらに大きく開くはずです。長期運用では複利効果によって資産が雪だるま式に増えるため、早い段階から積立額を増やせるメリットは計り知れません。
iDeCo+は将来受け取ることを前提にした「給与の上乗せ」のようなものです。今すぐ手取り収入が増えるわけではありませんが、その分が着実に老後資金として積み上がっていく点で大きな価値があります。
自分だけで十分な老後資金を用意できるか不安な人にとっても、会社が積立を後押ししてくれるiDeCo+は非常に心強い制度と言えるでしょう。
また、会社からの上乗せ分も含め積み立てた資産は全て自分名義のiDeCo口座に蓄えられるため、たとえ転職しても失われる心配はありません。
こうした会社からの協力を得て効率的に老後の備えを充実させられるのは、従業員にとって大きな魅力です。
上乗せ分は所得扱いされないため、所得税や社会保険料は増えない
iDeCo+では会社からの掛金は給与に含まれず、課税対象の所得として扱われません。そのため、従業員本人の所得税や住民税が増えることはなく、健康保険・厚生年金など社会保険料の負担も増加しません。
社会保険料は給与額に応じて決まりますが、iDeCo+の掛金が給与にカウントされることはないので、標準報酬月額の等級が上がる心配もないのです。同じ金額を昇給や賞与として受け取った場合と比べて、税金・保険料の面で手取り額が目減りしない点は大きなメリットです。
会社から毎月5,000円を上乗せしてもらえるケースを考えてみましょう。この額を給与として受け取る場合、所得税・住民税に加えて社会保険料も差し引かれるため、仮に合計で30%程度が控除されると、実際に手元に残るのは約3,500円に減ってしまいます。
しかし、iDeCo+で同じ5,000円が拠出された場合、その全額が非課税で積み立てに回り、将来の自分の資産となります。税金や保険料による目減りがない分、同じ5,000円でも実質的な価値が高いと言えるでしょう。通常は税引き後のお金で貯蓄するところ、iDeCo+なら税引き前の額をそのまま老後資金に回せるため、それだけ効率よく資産形成できるのです。
iDeCo+の上乗せ分は従業員にとって「税金のかからない給与」のようなものです。
極端に言えば、普段なら税金で差し引かれてしまう分まで含めて積み立てられるので、同じ額面でも効率的に老後資金を用意できます。現役時代の可処分所得(手取り収入)には影響を与えず、将来使えるお金だけが増えていくため、家計への負担感なく福利厚生の恩恵を受けられます。
税制面で優遇されたこの仕組みを上手に活用し、会社からのサポートを最大限有効に生かしていきましょう。
iDeCoの口座を開設する金融機関を自分で選べる
iDeCo+を利用していても、iDeCoの口座を開設する金融機関は従業員が自由に選択できます。企業型確定拠出年金(企業型DC)では会社が運営管理機関を決定しますが、iDeCoでは加入者自身が希望する金融機関で口座を開設し運用できます。iDeCo+を会社が導入した場合でも、それまで利用していた運営管理機関を変える必要はありません。
各自が自分に合った金融機関を使い続けられるということです。金融機関ごとにiDeCoの口座管理手数料や運用商品ラインナップには違いがあります。そのため、自分で金融機関を選べることで、手数料が安いところやサービス内容が充実したところを選択可能です。
手数料の差は長期運用で無視できないポイントです。たとえば、運営管理手数料がずっと無料の金融機関を利用すれば、有料の金融機関を使う場合に比べて将来支払う手数料総額で14万円以上の差がつくとの試算もあります。
余計なコストを抑えられれば、その分を運用に回して資産形成を効率化できるでしょう。
金融機関によって提供されている運用商品の種類もさまざまです。低コストのインデックスファンドが豊富な会社や、ユニークな商品ラインナップを持つ会社を選べば、自分の運用方針に合った資産形成が可能です。
企業型DCでは会社が用意した限られた選択肢の中から商品を選ぶ形になりますが、iDeCoであれば自ら幅広い選択肢の中から商品を選べるため、運用の自由度が格段に高いといえます。
さらに、もし選んだ金融機関の手数料やサービスに不満が生じた場合、iDeCoでは運営管理機関の変更手続きを行って他の金融機関に乗り換えることも可能です。柔軟性の高さにより、手数料を極力おさえつつ自分に合った運用環境を整えられるのは、iDeCo+利用者にとって見逃せないメリットでしょう。
掛金が全額所得控除になり所得税・住民税が軽減する
iDeCoには、税制上以下3つのメリットがあります。
- 掛金が全額所得控除となり、拠出した年の所得税・住民税が軽減されること
- 運用中の利益が非課税で再投資されること
- 受取時にも年金なら「公的年金等控除」、一時金なら「退職所得控除」が適用され、大きな非課税枠が設けられていること
退職所得控除は退職金に対して有利な税控除ですが、この控除枠は退職金とiDeCo一時金を合算して適用される点に注意が必要です。同じ年に退職金とiDeCo資産を一括受取すると控除枠を使い切ってしまう可能性があるため、受取時期をずらす、一部を年金受取にする等、出口戦略を検討することが重要です。
こうした受け取り方まで考慮に入れて計画を立てることで、iDeCoの税制メリットを最大限に活かせるでしょう。老後資金や税金の計画は専門的で難しい部分もあります。
せっかくの制度を最大限活用したいけれど、「自分の場合はどうするのがベストだろう?」と悩む方も多いでしょう。そのような時は、一人で抱え込まずにプロの力を借りてみるのも有効です。
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iDeCoの活用法や老後資金の作り方、保険や家計の見直しまで、気軽に質問できます。経験豊富なFPが一人ひとりの状況に合わせて丁寧にアドバイスしてくれるため、漠然とした不安や疑問も解消されるでしょう。
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従業員にとってのiDeCo+(イデコプラス)のデメリット・注意点

iDeCo+(イデコプラス)は、中小企業の従業員がiDeCoに企業拠出を上乗せできる制度です。税制優遇など多くのメリットがありますが、従業員にとって注意しておきたいデメリットも存在します。
従業員にとってのiDeCo+(イデコプラス)のデメリット・注意点は、以下の3つです。
- iDeCoの加入時や運用時に各種手数料がかかること
- 原則として60歳まで積み立てた資金を引き出せないこと
- 選ぶ商品によっては元本割れのリスクがあること
上記のように、基本的には通常のiDeCoと同様のデメリットが残ります。
以下では、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
iDeCoの加入手数料・運用手数料がかかる
iDeCoでは、加入時から運用中、受取時まで様々な手数料が発生します。手数料負担は、運用益を目減りさせる要因となるため注意が必要です。
特に、元本保証型の商品だけで運用していると、得られる利益より手数料の方が上回ってしまう「手数料負け」の状態に陥る可能性もあります。具体的に必要な主な手数料は次の通りです。
<加入時手数料>
- 初めてiDeCoに加入する際に国民年金基金連合会へ支払う費用で、一律2,829円(税込)。加入時の最初の掛金から差し引かれる
- 運用期間中に毎月発生する手数料。国民年金基金連合会や信託銀行に支払う基本分が月約171円(年額2,052円)かかる。運営管理機関(各金融機関)への手数料は金融機関ごとに異なり、手数料の安い金融機関では無料だが、高い場合は毎月数百円程度かかる
- 老後に給付金を受け取る際にかかる手数料で、一回の給付につき440円(税込)が信託銀行に差し引かれる
手数料はさまざまな局面で発生しますが、その金額は運営管理機関(金融機関)によって大きく異なります。
金融機関によっては国民年金基金連合会への手数料とは別に独自の加入時手数料を設けている場合もあるため、事前に確認が必要です。
運営管理機関ごとの手数料水準の違いは、各社のサービス提供にかかるコスト(店舗体制やサポート内容など)の違いによるとも言われています。
できるだけ負担の少ない金融機関を選ぶことで、無駄なコストを抑え、手数料負けを防ぐことが大切です。
原則60歳まで引き出せない
iDeCoの積立金は、原則として60歳になるまで自由に引き出すことができません。
老後資金の形成を目的とした制度のため、つみたてNISAなどとは異なり途中解約ができない仕組みになっています。
たとえば、30代半ば(35歳前後)でiDeCoを始めた場合、60歳になるまで約25年間は積み立てたお金を引き出せません。長期間資金がロックされる点に注意が必要です。加入期間が10年未満など極端に短い場合には、60歳に達してもすぐに受け取れず、受給開始時期が遅れるケースもあります。
死亡や高度障害といった場合には例外的に給付金を受け取れる制度はありますが、その条件は非常に限られており、基本的には途中引き出し不可と考えるべきでしょう。
長い人生では、子どもの教育資金や住宅購入資金などまとまったお金が必要になる場面や、失業・病気など予期せぬ経済的困難に直面する可能性もあります。
しかし、iDeCoで積み立てたお金は原則として老後まで下ろせないため、そうした事態に充てることができません。
資金を必要なときに取り崩せないこの流動性の低さはiDeCoの大きなデメリットであり、途中で引き出せない点を十分理解した上で、当面使う予定のない余裕資金で運用することが重要です。
また、教育費やマイホーム資金など他の目的に使う可能性があるお金はiDeCoではなく別に確保しておく計画性も必要です。60歳以前に資金が必要になる可能性が高い人にはiDeCoはあまり向かない制度と言えるでしょう。
商品によっては元本割れのリスクがある
iDeCoでは定期預金や保険といった元本確保型の商品だけでなく、株式・債券を対象とする投資信託など元本が変動する商品も運用するため、運用次第では元本割れが起こる可能性があります。
相場環境によっては当初の拠出額を下回るほど資産価値が大きく目減りするリスクもゼロではありません。運用成績しだいでは資産が減少することもあり得るということです。そのため、元本割れが心配な場合はiDeCoで運用する商品を慎重に選ぶ必要があります。
リスクを抑える方法としては、まず元本確保型商品を選択することが挙げられます。代表的な定期預金や保険商品であれば基本的に元本割れしない代わりに、大きく資産が増えることもありません。
一方で投資信託などの元本変動型商品は高いリターンを期待できる反面、値動きが大きい分だけ損失(リスク)が発生する可能性も高くなります。そのため、値動きの大きい商品ばかりに偏らず、複数の資産に分散投資することが大切です。
長期かつ定期的に積み立てることで購入価格を平準化し、元本割れのリスクを軽減する効果も期待できます。
iDeCoは老後資金づくりの長期運用が前提の制度なので、この「長期・積立・分散」の仕組みを活かしてリスクと上手に付き合うことがポイントです。
自身のリスク許容度(損失をどれだけ許容できるか)に応じて、無理のない商品選択・資産配分を行うことも心掛けましょう。一時的に元本割れになっても焦らず、長期的な視点で運用を続けることも重要です。
【まとめ】それぞれの制度の違いを理解して自分の環境に合った方法を活用しよう

iDeCo+は、企業年金(企業型DC)を導入していない中小企業の従業員向けの制度で、自分のiDeCoに会社から掛金の上乗せ(事業主掛金)を受けられます。企業型DCは会社が掛金を拠出し、従業員全員が加入できる企業年金制度です。掛金上限もiDeCo+が月額2.3万円(個人+会社)なのに対し、企業型DCでは月額5.5万円※と大きく異なります。
ただし、どちらも税制優遇を活用して老後資金を準備できる点は共通しています。制度の違いを理解し、自分の環境に合った方法を活用しましょう。
自分に合った制度選びに迷ったら、お金のプロに相談できる「マネーキャリア」を活用してください。累計相談申込件数が10万件以上の実績があり、信頼できる専門家からアドバイスを受けられます。事前に担当するファイナンシャルプランナーのプロフィールや経歴、口コミを確認できるため、どんな専門家が担当するのかを知った上で安心して相談可能です。
また、中立的な立場でさまざまな解決策を提案してくれるので、特定の商品に偏らない客観的なアドバイスが得られます。さらに、土日祝も対応しており何度でも相談無料なので、忙しい方でも自分のペースで繰り返し相談できる点も魅力です。マネーキャリアを活用して、老後資金作りの不安を解消しましょう。



