この記事の目次
- 学資保険加入中に離婚したらどうなる?どんな手続きが必要?
- 学資保険加入中に離婚しても契約者が親権を持っていれば契約は継続
- 学資保険加入中に離婚したときの手続きを解説!
- 契約者の名義変更などして契約を継続する場合
- 解約する場合
- 参考:離婚後の掛け金の支払いは両社が負担しよう
- 学資保険加入中に離婚したら保険の見直しを検討しよう
- 学資保険の解約返戻金は財産分与の対象になる!
- そもそも財産分与とは
- 財産分与の対象となるもの一覧
- 学資保険は財産分与の対象!学資保険を財産分与する方法を解説
- 学資保険が財産分与の対象とならないケース
- 参考:共有財産と特有財産とは
- 学資保険加入中の離婚後に名義変更をせずに放置した場合のリスク
- ①契約者が無断で学資保険を解約してしまうリスク
- ②契約者が借金や税金の滞納などをした場合差し押さえのリスクがある
- 参考:学資保険の財産分与の条件などで離婚協議がまとまらない場合の対処法
- ①離婚調停
- ②離婚訴訟
- まとめ:学資保険加入中に離婚したら保険の見直しも検討しよう
学資保険加入中に離婚したらどうなる?どんな手続きが必要?
こんにちは、マネーキャリア編集部です。
先日30代の男性の友人から、こんな相談がありました。
ここ数年、学資保険の仕組みや特徴、選び方、学資保険加入中に離婚した場合の手続きなどの学資保険に関するご相談が非常に増えています。
「学資保険についてもっと早く知りたかった」
日本では、学校で保険の勉強、金融教育が不十分との声を聞きます。
実際、日本証券業協会が実施した「中学校・高等学校における金融経済教育の実態調査報告書」によると、約6割の中学校・高校の教員が金融教育の授業時間の確保状況について不十分であると回答しています。
今回は、学校でも知る機会のなかった学資保険加入中の離婚について、体系的に解説していきます。
学資保険加入中に離婚したらどうなるのか、どんな手続きを踏めばいいのか、で悩んでいる方の第一歩のお手伝いになれば幸いです。
学資保険加入中に離婚しても契約者が親権を持っていれば契約は継続

結論から言うと、学資保険加入中に離婚してもこれまで通り契約は継続されます。
そして契約者が親権を持っているのであれば、解約および名義変更をしなくていいでしょう。
下記にて、学資保険を継続する場合の手続きと解約する場合について解説します。
学資保険加入中に離婚したときの手続きを解説!

この項目では、学資保険加入中に離婚したときの手続きを解説します。
解説内容は、以下3つです。
- 契約者の名義変更などして契約を継続する場合
- 解約する場合
- 参考:離婚後の掛け金の支払いは両者が負担しよう
それぞれ詳しく解説していきます。
契約者の名義変更などして契約を継続する場合
離婚後に契約者の名義変更などして契約を継続する場合について解説します。
重要な内容になりますので、しっかりと確認しておきましょう。
「親権者」と「契約者」「受取人」が同一でない場合
親権者であるにもかかわらず、契約者、受取人ではない場合は名義変更をすることをおすすめします。
なぜなら、
- 契約者(元配偶者)が学資保険を解約
- 契約者(元配偶者)が保険料を滞納し、学資保険が失効 ※3年以内であれば復活可能
といったトラブルが起こる可能性があるからです。
学資保険を親権者が継続するのであれば、「契約者」「受取人」になっておきましょう。
「親権者」と「契約者」「受取人」が同一の場合
すべて同一人物であれば名義変更をする必要はありません。
念の為、契約者と受取人が親権者であるかどうかを確認しておきましょう。
契約者と受取人が違うと税金が発生することも
契約者が「元配偶者」、受取人が「親権者」の場合は、一年間に受け取った祝い金や満期保険金が非課税枠である110万円を超えるのであれば贈与税を支払わなくてはなりません。
たとえば、保険金が200万円の場合は、
(200万円ー110万円)×10%(税率)=9万円
9万円が贈与税として徴収されます。
そのため、名義変更をして契約を継続するのであれば、親権者が契約者・受取人になることが望ましいです。
名義変更の際の注意点
名義変更の際の注意点は、離婚後に保険料を支払い続けることが困難な可能性があることです。
離婚後に名義変更をして贈与税問題を解決したとしても、学資保険自体を維持できないということもあります。
名義変更をする前に、今の収入で保険料を支払い続けられるかを考えておきましょう。
支払いが困難である場合は、「契約者貸付(保険会社から低金利で融資してもらえる制度)」や「保険料の減額(学資保険の一部を解約して毎月の保険料を減額できる制度)」の利用をおすすめします。
保険会社に問い合わせてみてください。
解約する場合
離婚後に解約をする場合について解説します。
参考:離婚後の掛け金の支払いは両社が負担しよう
学資保険は子供のための保険であるので、離婚後の保険料の支払いは両者で負担すべきです。
一般的に離婚後は、親権を持たない元配偶者による「養育費」の負担も想定されるので、養育費に上乗せする形で保険料の支払いも検討してもらいましょう。
この時、契約者・受取人に名義変更をすることを忘れないようにしてください。
学資保険加入中に離婚したら保険の見直しを検討しよう

学資保険加入中に離婚したら保険の見直しを検討しておきましょう。
なぜなら、教育資金が不足することも考えられるからです。
本来、夫婦共働きで教育資金を貯蓄するライフプランであったはずなのに、離婚してしまっては予定していた資金を貯められないかもしれません。
そのため、保険の見直しをして再び貯蓄計画を立てる必要があります。
保険以外にも、積立NISAやiDecoなどの制度を活用した資産運用で教育資金を準備する方法もあるので、どの方法が一番実現性があるのかを検討してください。
ただ、そうは言っても、いきなり保険の見直しや資産運用を1人で考えることは難しいでしょう。
そんな時は、保険・税金などのお金の専門家であるFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談することをおすすめします。
FP相談の中でも特に「マネーキャリア」がおすすめです。
マネーキャリアは、無料の保険相談サービスを実施しており、取扱保険会社数が40社以上、提携FP数は3,000人を上回るので、相談者一人ひとり応じた提案ができます。
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親身に相談に乗ってくれるお金のプロが受け答えをしてくれますので、ぜひ一度無料相談サービスを利用してみてください。
学資保険の解約返戻金は財産分与の対象になる!
学資保険を解約した場合に受け取る解約返戻金は財産分与の対象になります。
この項目では、
- 財産分与とは
- 財産分与の対象となるもの一覧
- 学資保険を財産分与する方法
- 学資保険が財産分与の対象とならないケース
- 参考:共有財産と特有財産とは
の5つについて解説します。
財産分与は離婚時に避けては通れない道ですので、この機会にしっかり理解しておきましょう。
そもそも財産分与とは
財産分与とは、婚姻生活中に夫婦で協力して築いた財産を離婚時に分配することです。
夫婦の年齢や資産状況などの様々な事情で分与される額は異なりますが、基本的には夫と妻で折半するケースが多くなります。
財産分与には大きく分けて
- 精算的財産分与(婚姻中に夫婦で形成した財産の精算=共有財産)
- 扶養的財産分与(離婚が原因で困窮する一方当事者の扶養)
- 慰謝料的財産分与(一方当事者を傷つけたことに対する慰謝料)
の三つの種類があります。
1.精算的財産分与(婚姻期間中に夫婦で形成した財産の精算=共有財産
精算的財産分与とは、「婚姻中に夫婦で協力して形成した財産を公平に分配すること」を指します。
財産分与の中核を担う考え方で、離婚の原因を作った一方の配偶者に対しても公平に分けましょう、というものです。
2.扶養的財産分与(離婚が原因で困窮する一方当事者の扶養)
扶養的財産分与とは、「離婚後にあらゆる事情により夫婦の片方が困窮する場合に、経済的自立に必要な額を補助するために財産を分与すること」を指します。
たとえば、離婚時に専業主婦(夫)だったり、病気だったりした場合には一方の配偶者の事情が考慮されて認められやすいです。
3.慰謝料的財産分与(一方当事者を傷つけたことに対する慰謝料)
慰謝料的財産分与とは、「離婚の原因を作った片方の配偶者から傷つけられた精神的損害の度合いに応じて慰謝料を上乗せすること」を指します。
ただ、実際は“財産分与”と“慰謝料”は分けられることが多いので、別途請求する形が原則です。
3種類の財産分与について解説してきましたが、基本的には「精算的財産分与」が採用されますので、優先的に覚えておきましょう。
財産分与の対象となるもの一覧
先ほどにも解説した通り、婚姻中に夫婦で協力して築いた財産は財産分与の対象です。
では、具体的にどんなものが財産分与の対象になるのでしょうか。
財産分与に該当する代表的なものは、以下5つになります。
- 現金
- 保険
- 車
- 不動産
- 有価証券
原則的に、学資保険も財産分与の対象です。
学資保険は財産分与の対象!学資保険を財産分与する方法を解説
学資保険は、毎月定額の保険料を支払う「貯蓄型の保険」です。
この保険料を夫婦の給料から毎月支払っているのであれば、夫婦が婚姻中に協力して築いた財産であると言えるので、財産分与の対象になります。
学資保険を財産分与する方法は、以下の3つです。
- 【解約する場合】解約返戻金を均等に分ける
- 【解約しない場合】親権者の名義に変更し相手に解約返戻金相当額の半分を支払う(受け取る)
- 養育費の一部として契約者は親権者とする
それぞれ詳しく解説していきます。
1.【解約する場合】解約返戻金を均等に分ける
学資保険は途中解約ができるので、解約返戻金を受け取って均等に分けることができます。
ただし、元本割れする恐れがあるので注意が必要です。
元本割れをして損したくない方は、2番で紹介する財産分与の方法をとりましょう。
2.【解約しない場合】親権者の名義に変更し相手に解約返戻金相当額の半分を支払う(受け取る)
学資保険を解約せずに解約返戻金相当額の半分を支払うことで、損をすることなく財産分与できます。
保険会社や代理店に問い合わせることで 解約返戻金は教えてもらえますので、速やかに親権者の名義に変更して相当額を支払いましょう。
財産分与にて、自分が受け取る予定の財産と相殺することもできます。
3.養育費の一部として契約者は親権者とする
もともと学資保険は「子供の教育資金を貯める目的の保険」です。
そのため、学資保険に支払い続けた保険料は離婚後の養育費の一部と考えることもできます。
財産分与をした後に元配偶者がそこから養育費を負担するのは面倒であるため、解約返戻金の半分を受け取らない、ということです。
この方法を選択するのであれば、親権者を契約者に名義変更しておき、保険料を支払い続けましょう。
学資保険が財産分与の対象とならないケース
実は、学資保険が財産分与の対象とならないケース(特有財産)も存在します。
それは「夫婦で協力して保険料を支払わなかった場合」です。
たとえば、夫婦の一方の両親が学資保険の保険料を全額支払っている状況であれば、夫婦の財産として認められずに、財産分与できません。
必ずしも夫婦の財産として認められるわけではないので注意しておきましょう。
参考:共有財産と特有財産とは
財産分与をする際に考えなければならないことがあります。
それが「共有財産」と「特有財産」です。
共有財産とは
共有財産とは、「婚姻中に夫婦で協力して形成した財産のこと」です。
夫婦どちらの名義で財産を築いたかだけでは共有財産ではないと言い切れず、実際にその財産は誰の功労・収入で形成されたのかが重要なポイントになります。
つまり、名義のような表面だけを汲み取って「この財産は共有財産ではありません」とは言えないのです。
特有財産とは
特有財産とは、「夫婦の一方が独自に形成した財産のこと」です。
基本的には、婚姻前から所有している財産や夫婦一方の功労・収入で財産のことを指します。
ただし、婚姻中にその財産の価値が維持され、価値が増加した場合においてはその一部を共有財産とみなすケースもあるので、一概に断定できないのがポイントです。
学資保険加入中の離婚後に名義変更をせずに放置した場合のリスク

この項目では、学資保険加入中の離婚後に名義変更をせずに放置した場合のリスクについて解説します。
解説内容は、以下の2つです。
- 契約者が無断で学資保険を解約してしまうリスク
- 契約者が借金や税金の滞納などをした場合差し押さえのリスクがある
それぞれ解説していきます。
①契約者が無断で学資保険を解約してしまうリスク
契約者が保険料の負担から逃れるために学資保険を解約してしまうリスクがあります。
保険会社は「離婚した、していない」にかかわらず、契約者からの申し出があった場合にはすぐに解約するのです。
そうなると、子供の教育資金が足りなくなってしまう場合もあるので、親権者が必ず「契約者」「受取人」になっておきましょう。
②契約者が借金や税金の滞納などをした場合差し押さえのリスクがある
いくら「名義を変更しなくても問題ないから」と元配偶者に言われても、万が一に備えて名義を変更しておくことが大切です。
参考:学資保険の財産分与の条件などで離婚協議がまとまらない場合の対処法

離婚には「離婚協議」「離婚調停」「離婚審判」「離婚訴訟」という4種類の手続きがありますが、一段階目の離婚協議では話がまとまらない場合があります。
その場合は、離婚調停、離婚訴訟と段階を進めていくことになります。
※離婚審判は実務上ほぼ利用されない制度のため解説を省きます
通常、離婚協議で話がまとまることが多いですが、学資保険を含めた財産分与の条件で両者の意見が一致しないこともあるので、念の為に対処法を覚えておきましょう。
①離婚調停
離婚調停とは、「調停委員と呼ばれる中立な人が間に立って双方の話を聴取し、納得のいく離婚を目指すための制度」です。
離婚協議が、第三者を交えない夫婦間での話し合いなのに対して、離婚調停が第三者を交えた話し合いになります。
調停委員は基本的に男女1人ずつで、学資保険などの財産分与の条件や離婚の合意を双方納得のいく形になるように調整してくれます。
離婚調停の流れ
離婚調停の流れは以下の通りです。
- 家庭裁判所に離婚調停を申し立てる
- 調停期日に、夫、妻がそれぞれ別の部屋で調停委員に話をする
- 双方の意見が合意に至ることで離婚調停が成立・調停調書を作成
- 調停成立後から10日以内に市区町村役場へ調停調書謄本と離婚届を提出
条件がまとまらずに離婚が不成立の場合は、離婚訴訟に発展することになります。
離婚調停にかかる期間
離婚調停の期間は4ヶ月〜半年ほどかかることが多いです。
それぞれの事案によって期間は異なるので一概には言えませんが、離婚調停申立後に約2ヶ月ほど空いて調停期日を迎え、さらに約2ヶ月後に調停期日を迎えるケースこともあります。
中には半年と言わずに1年以上もかかる場合があるので、そのことを踏まえた行動を心がけることが大切です。
②離婚訴訟
離婚訴訟とは、「離婚調停で双方の意見が合意に至らず、どちらか一方が離婚を求める訴訟を家庭裁判所に申し立てること」を指します。
離婚調停が、調停委員に話をして納得のいく離婚を目指すのに対して、離婚訴訟は、法廷でお互いが主張しあって争うことになります。
家庭裁判所に申し立てることが可能な5つの離婚事由
離婚調停で望ましい離婚できなかったからと言って、誰でも家庭裁判所に離婚訴訟を申し立てることができるわけではありません。
民法770条1項各号に定められた、
- 不貞行為
- 悪意の遺棄
- 3年以上の生死不明
- 回復の見込みがない強度の精神病
- その他の婚姻を継続しがたい重大な事由
5つの離婚事由がある場合にのみ可能です。
離婚訴訟にかかる期間
離婚訴訟の期間は半年〜1年ほどかかることが多いです。
双方の争点が多く和解も困難な場合には、数年かかることもあります。
離婚訴訟にかかる時間や費用を考えると、親権を持った親が子供を盤石な状態で育てることができなくなる恐れがあるので、互いが学資保険などの財産分与を譲歩して離婚を目指すことが望ましいです。
まとめ:学資保険加入中に離婚したら保険の見直しも検討しよう
この記事では、学資保険加入中に離婚したらどうなるのかや、学資保険加入中に離婚したときの手続き、財産分与などについてお伝えしてきました。
- 学資保険は、離婚しても契約者が親権を持っていれば契約は継続される
- 学資保険加入中に離婚して契約を続ける場合は、親権者が「契約者」「受取人」になるべき
- 学資保険加入中に離婚して解約する場合は、契約者の了承が必要なこと、途中解約では元本割れのリスクがあることに注意する必要がある
- 学資保険を夫婦で協力して築いた財産と認められた場合には、財産分与の対象になる

