
この記事の目次
- 年金を75歳からもらうと84%増額!損益分岐点は?
- 75歳まで繰り下げた場合の年金額シミュレーション
- 損益分岐点は「約87歳」
- 繰下げ受給の申請は慎重に判断を
- 年金を75歳からもらうのは自分にとって正しい選択?迷ったらFPに相談を
- 年金を75歳からもらうメリット
- 年金額が大幅に増える
- 長生きリスクに備えやすい
- インフレ対策になる
- 年金を75歳からもらうデメリット
- 75歳までに死亡すると増額分は受け取れない
- 10年分のつなぎ資産や収入経路の確保が必須
- 税金や保険料で手取りが目減りする可能性も
- 年金を75歳からもらうかどうかの判断ポイント
- 現在の健康状態と今後の見通しが良好か
- これまでの年金の加入状況に問題がないか
- 退職した後も生計維持が可能か
- 他の年金制度に影響を与えないか
- 年金を75歳まで繰り下げるか迷っている?マネーキャリアと一緒に考えよう
- 【まとめ】年金を75歳からもらうと増額するが注意すべき点も多い
年金を75歳からもらうと84%増額!損益分岐点は?
年金は65歳から受け取る方が多いですが、希望があれば60歳から受け取ることも可能です。しかし、早く受け取ると65歳から受け取る場合と比べて受給額は減ります。
一方、2022年4月からは受給開始を66歳以降に遅らせ、最大75歳まで※1繰り下げることも可能になりました。75歳から受け取ることにすると65歳から受け取る額と比べ、84%※2も増額された年金が受け取れることになるのです。
年金額をもう少し増やしたい場合は、繰り下げ受給する方法があります。しかし長生きしなければ結果的に生涯受け取る年金の合計額が減ってしまうかもしれません。
75歳に繰り下げた場合の損益分岐点は約87歳です。繰り下げた方が得になるのは87歳より長生きした時になります。
※2参照:年金繰下げ支給|日本年金機構
75歳まで繰り下げた場合の年金額シミュレーション
| 受給開始年齢 | 増額率 | 月額 | 年間支給額 |
|---|---|---|---|
| 65歳 | 0% | 100,000円 | 1,200,000円 |
| 70歳 | +42% | 142,000円 | 1,704,000円 |
| 75歳 | +84% | 184,000円 | 2,208,000円 |
※参照:年金の繰下げ受給|日本年金機構
繰り下げできる期間は1カ月単位で、繰り下げの増額率は「0.7×繰り下げ月数」で計算できます。
<例>
- 70歳(60か月)まで繰り下げると0.7×60=42%
75歳まで繰り下げると、65歳時点の年金額に対して84%増額の年金が一生受け取れることになります。一生月額184,000円の年金を受け取れることになります。しかし65歳~75歳になるまでの10年間は年金が受け取れません。
損益分岐点は「約87歳」
65歳から年金を受け取った場合と、75歳から受け取る場合の総額が逆転する時期が損益分岐点です。おおむね「87歳前後」で受給総額が並びます。
【損益分岐点の計算例】
- 65歳から受給開始した場合:受給額が月額10万円とする
65歳から87歳になる前月までの263カ月間(21年11カ月)受給する場合、合計は約2,630万円となります。
- 75歳まで繰り下げた場合:月額が18万4,000円に増額
75歳から87歳になる前月までの143カ月間(11年11ヶ月)受給する場合、合計は約2,631万円となります。
87歳より前に亡くなった場合は、繰り下げた分だけ損をする可能性があります。一方、87歳以降まで長生きすれば繰り下げ受給のほうが得になるでしょう。
以下は厚生労働省の2022年のデータ※です。
・男性の平均寿命は81.05歳、健康寿命72.57歳
・女性の平均寿命は87.09歳、健康寿命75.45歳
男性で約9年、女性で約12年あります。
※参照:健康寿命|厚生労働省

<年金の繰り下げは損益分岐点を考えましょう>
87歳まで生きれば得をするとわかっていても、実際の寿命は予測できません。高齢になるといつ体調の変化が起こるか分からないものです。
転倒をきっかけに歩行困難になる高齢者も多く、特に転倒による骨折は寝たきりにつながる可能性が大きくなる傾向です。
87歳の方の場合、すでに健康寿命を過ぎている可能性が高く、何らかの健康上の問題を抱えているケースが多いと考えられます。介護など高齢期の支出が増える時期に、増額された年金を受け取れることは大きなメリットとなるでしょう。
繰下げ受給の申請は慎重に判断を
年金の繰り下げをすると、年金が増えるのはとても魅力的に感じるでしょう。しかし、繰り下げ支給は、一度申請すると原則として変更はできません。
繰り下げ期間中に亡くなった場合、本人は年金を全く受け取れないことになります。遺族が受け取る場合も繰り下げによる増額部分は受け取れません。65歳時点の受取額で計算された金額を受け取ることになります。
75歳まで繰り下げた場合、75歳前に亡くなってしまえば、本人は全く年金が受け取れなくなってしまいます。この場合「受け取りを遅らせれば遅らせるほど得」とは限らないため、仕組みを理解したうえで慎重に判断すべきでしょう。

<繰り下げ申請は専門家に相談しましょう>
年金の繰り下げを申請できる時期はあらかじめ決まっています。65歳の誕生日を迎える月には「年金請求書」が届きますが、この時点で繰り下げの判断を急いで行うのは難しいでしょう。そのため、65歳になる前に検討を始めるのが理想です。
時間がない状態では適切な判断ができない可能性があります。焦って誤った判断をしないよう、あらかじめ繰り下げ受給についてFPと考えてみることをおすすめします。

年金を繰り下げる場合、75歳までの生活資金が確保できるかが重要なポイントです。手持ちの預金や仕事で得られる収入、ご自身の健康状態なども踏まえ総合的に判断する必要があります。老後のライフプランニングは長期的に考える必要があります。
自身の望むライフプランをもとに専門家とともにキャッシュフローも含めたシミュレーションをしてみましょう。
年金を75歳からもらうのは自分にとって正しい選択?迷ったらFPに相談を

年金の繰り下げ受給は、自身の健康状態や資産状況、ライフスタイルによって向き・不向きがあります。年金の手取りが増えると、税金や社会保険料の負担が増加する場合があります。
年金額の増加によって所得が上がり、所得税・住民税・健康保険・介護保険の負担が増えるケースが多く見られます。
ひとり暮らしや同居家族の状況によって異なりますが、住民税非課税世帯にはさまざまな支援制度があります。しかし、年金の増額により支援制度が受けられなくなるケースも考えられます。もともとの年金額が極端に少ない場合を除き、繰り下げの効果は「手取りベース」で試算・検討することが大切です。

<老後資金のプランニングは総合的に判断しましょう>
税負担や他制度への影響など、見落としがちな点もプロの視点なら指摘してもらえるでしょう。中立的な立場でアドバイスしてくれるFPに一度相談しておく方が安心です。
【マネーキャリアで可能なこと】
- 年金制度の基本と老後資金の計画
- 退職後の生活費の見積もりと資金計画
- 生活設計に基づいた資産配分の見直し
- セカンドライフに向けたキャッシュフロー管理
マネーキャリアでは、年金や老後資金のFP相談が無料で行えるので気軽に活用しましょう。年金を75歳まで繰り下げなくても、適切な繰り下げ時期をアドバイスしてもらえます。

年金を75歳からもらうメリット

年金を75歳からもらうメリットは次の3つです。
- 年金額が大幅に増える
- 長生きリスクに備えやすい
- インフレ対策になる
自身の状況に照らし合わせて、繰り下げのメリットが本当にあるかを検討しましょう。
年金額が大幅に増える
年金を75歳まで繰り下げると、増額された年金が一生涯受け取れます。もともとの年金額が少ない人でも、最大84%増の年金額になれば、老後の生活資金に余裕が生まれる可能性があります。
厚生年金の額が大きい人ほど、繰り下げ受給による増額の恩恵をより多く受けられるでしょう。多くの人は、年金が老後の主な収入源となるので増額された年金で毎月の生活費が十分まかなえれば、老後の生活費の心配は減るでしょう。

<年金を最大化したい人は検討しましょう>
50代~60代で年金を増やす方法として考えられること
- 国民年金で未納の部分があれば納付する
- なるべく長く厚生年金に加入しながら働く
- iDeCoを活用する
- 年金を繰り下げる
未納分の支払やiDeCoを掛けるには、原資が必要です。厚生年金に加入しながら働き続けることは、健康状態にもよりますし、70代になると難しいかもしれません。しかし年金の繰り下げには、自己負担はありません。
65歳以降、繰り下げ期間中の生活資金を労働収入や貯蓄等で無理なくまかなえるのであれば繰り下げは検討してもよいでしょう。
長生きリスクに備えやすい
増額された年金は一生涯続き、資産寿命を延ばしてくれます。年金の繰り下げ受給は、長生きしてもお金に不安なく過ごせる「資産の土台」を築く制度と言えるでしょう。
高齢になればなるほど病気やケガのリスクも増え、予期せぬ支出が発生するかもしれません。高齢になると医療費や介護費用の負担が増えることは想像できますが、手厚い年金があれば安心感は増すでしょう。
人生100年時代と言われる現在、長生きは喜ばしい一方で、老後の生活費不足を不安に感じる人も多くいます。繰り下げの制度は、資金不足の不安を軽減できる制度です。

<長生きのリスクに大きな不安がある人には有効です>
長生きするほど生活費が必要になるため、高齢期の資金確保は重要です。長生きのリスクに大きな不安がある人は年金の繰り下げに向いているでしょう。
投資信託や株式などの金融商品は元本割れのリスクがありますが、年金の繰下げ受給は、年金額の増額が国によって保証されています。
自分で貯めた資産を取り崩していく場合、いつまで生きるか分からないため、資産が途中で尽きるかもしれません。しかし公的年金は一生涯受け取れるため、長生きすればするほどメリットが大きくなります。
インフレ対策になる
年金額の実質的な価値が物価変動によって目減りしないように、物価の変動に応じて年金額を自動的に改定する仕組みを「物価スライド」と言います。
もし物価スライドがなければ、年金を受け取り始めた時点では十分な金額でも、物価が上昇すると、同じ年金額では実質的な購買力が低下してしまいます。物価スライドは、このようなインフレによる年金の実質価値の目減りを防ぎ、受給者の生活を維持することが目的です。
マクロ経済スライドは、少子高齢化が進む中で、現役世代の負担が過重にならないよう、年金財政の長期的な均衡を保つために、年金額を調整する仕組みです。現在は、マクロ経済スライドにより、緩やかに年金の給付水準を調整することになっています。

<老後資金にはインフレ対策が必要です>
年金の物価スライドにはマクロ経済スライドによる調整もあり、現在は完全なインフレ対策にはなっていません。年金が一定程度保証されているとはいえ、物価上昇対策も必要でしょう。
銀行預金だけでは実質的な資産が目減りする可能性があります。インフレ対策として、投資信託や株式、物価連動国債など、高利回りが期待できる金融商品を併用するのが効果的です。FPなどのお金の専門家に相談し、インフレリスクを踏まえた老後の資産運用対策をすればより強い家計が作れるでしょう。
年金を75歳からもらうデメリット

年金を75歳まで繰り下げるデメリットとして、主に以下の3点が挙げられます。
- 75歳までに死亡すると増額分は受け取れない
- 10年分のつなぎ資産や収入経路の確保が必須
- 税金や保険料で手取りが目減りする可能性も
繰り下げを検討する方は、自身のデメリットになりそうな項目を十分に検討しましょう。
75歳までに死亡すると増額分は受け取れない
年金の繰り下げ期間中に亡くなると、本人は年金を一切受け取れません。遺族には、未支給年金が支給されますが、増額分は反映されないため65歳からの年金額でしか受け取れません。
本人だけではなく、同居家族にも影響があるので増額分がもらえない可能性を家族に伝えておくことも必要でしょう。
男性の平均寿命は81歳※のため、一般的に損益分岐点である約87歳まで年金を受け取れる可能性は高くありません。女性であっても持病があり健康に不安がある人は、75歳の繰り下げは慎重に考える必要があります。

<75歳前に亡くなるリスクを考えましょう>
75歳まで繰り下げなくても60代後半や70代前半など、損益分岐点を考えながら検討することも必要でしょう。
特に健康に不安がある方は、繰り下げをせずに65歳から受給開始することで確実に年金をもらうことができます。1年や2年など短い期間の繰り下げに留めることで、リスクを抑えつつ一定の増額を得ることも可能です。
万が一のことがあった場合の家族の生活への影響についても、事前に話し合っておくことが大切です。最終的には、ご自身の健康状態、家計の状況、家族構成、そして将来に対する考え方を総合的に考慮し、ご自身にとって最適な選択をしましょう。
※参照:日本人の平均寿命|NHK
10年分のつなぎ資産や収入経路の確保が必須
公的年金を75歳まで繰り下げると、65歳から75歳までの10年分の生活費をどうまかなうかは、大きな問題になります。
繰り下げを検討する際は、次の内容を考慮して判断しましょう。
- 企業年金、iDeCo、個人年金などの貯蓄があるか
- 75歳まで働き続けて収入が得られるのか

<綿密な資金計画を立てましょう>
年金を繰り下げると途中で変更できないため、10年間の資金計画を綿密に立てる必要があります。そのため、現在の生活費から75歳以降の生活費を予想することも必要です。
一般的には高齢になるにつれ、生活費は減っていく傾向があります。老後のライフプランニングはお金の専門家であるFPに相談し、年金受給開始までのマネープランを一緒に考えましょう。
WPP理論※とは、公的年金を長生きのリスクに最大限活用する考え方です。3つの要素の頭文字を取ったもので、老後資金を確保し、長生きリスクに備えるための戦略を示しています。
- W:Work longer(就労延長)働けるうちはできるだけ長く働き続けること
- P:Private pensions(私的年金)企業型DCやiDeCoなどの私的年金を活用する
- P:Public pensions(公的年金)国民年金や厚生年金といった公的年金を指す
税金や保険料で手取りが目減りする可能性も
年金の受取額が増えることで、税金や社会保険料の負担が増える可能性は十分にあります。
公的年金は、所得税法上「雑所得」に分類され、所得税などの課税対象※となります。年金収入には「公的年金等控除」が適用されますが、年金受取額が増えれば、その控除額を超えた部分の課税所得が増加するのです。
税金の負担は世帯構成によって異なります。同じ収入でも、ひとり暮らし世帯、夫婦2人世帯、子供との同居世帯では、控除の種類や金額が異なるため、税負担に差が出ます。

<税金面は特に注意する必要があります>
国民健康保険料や後期高齢者医療保険料は、所得に応じて計算される「所得割」が含まれています。年金受取額が増加すると、所得が増えるため、これらの保険料も高くなります。
介護保険料も所得に応じて段階的に設定されており、年金受取額が増えることで、より高い所得区分になり、介護保険料が増加する可能性も考えた方がよいでしょう。せっかく繰り下げしたのに手取りベースで比較すると84%には届かず、期待した効果が得られない可能性もあります。

年金を75歳からもらうかどうかの判断ポイント

75歳まで繰り下げるべきかどうかの判断ポイントとして次の4つが挙げられます。
- 現在の健康状態と今後の見通しが良好か
- これまでの年金の加入状況に問題がないか
- 退職した後も生計維持が可能か
- 他の年金制度に影響を与えないか
上記の視点で検討した結果、すべてクリアできれば、年金を75歳まで繰り下げても良いと判断できるでしょう。
現在の健康状態と今後の見通しが良好か
健康状態は、重要なポイントです。75歳まで繰り下げることは、現在の健康状態が良くしばらく働き続けることに懸念がないと感じられるかどうかです。
中高年になってくると、今までの生活習慣で病気になる人が増えてきます。毎日の適切な食事や睡眠の確保、運動習慣は身についているでしょうか。健康維持の習慣が身についている人は無理せず良い習慣を続けていけば、健康を維持できる確率が高いでしょう。
健康診断も定期的に受け、懸念事項があれば早めに対処することも必要です。自分の健康は自分で守る必要があります。疲れを感じたら早めに休息をとるなど、無理がきかなくなることを自覚している人ほど、健康寿命を伸ばせる可能性があります。

<今後の見通しが明るいか>
今まで病気の経験がない健康な人でも、高齢になると病気のリスクは高まります。自分のことはもちろん、家族の健康も考慮しましょう。
病気がちな家族がいれば、経済的にも肉体的にも援助が必要となることもあります。自分の健康はもちろん家族も健康でなければ、働き続けることが難しくなるかもしれません。
また、高齢になるほど通院する人は増えます。75歳以上は通院時の窓口負担は1割の人が多数ですが、収入が多くなると2割負担※になるケースもあります。年金繰り下げにより病院の窓口負担が多くなる可能性も確認してみましょう。
これまでの年金の加入状況に問題がないか
個人の年金加入履歴によっては繰り下げ受給のメリットが予想より少なかったり、そもそも繰り下げ自体ができなかったりする可能性があります。
保険料の未納期間が長く、老齢年金の受給資格自体を満たしていない場合は、そもそも年金を受け取ることができないため、繰り下げもできません。
繰り下げによって増額されるのは、あくまで「本来受け取れる年金額」なので、未納期間が多いと、繰り下げても増額される元々の年金額が少なく、繰り下げ効果が限定的になります。
国民年金保険料の免除制度を利用していた期間(全額免除、半額免除など)があれば、年金額が減額※されます。未納期間と同様に、免除期間が多いと、本来受け取れる年金額が少なくなるため、繰り下げによる増額効果が減るかもしれません。

<繰り下げの効果が少ないケースもある>
年金制度は複雑であり、個人の加入履歴により繰り下げの効果が異なります。特に国民年金と厚生年金の加入歴が混在している場合や、未納・免除期間がある場合は、繰り下げ受給のメリットが想定通りにならないかもしれません。
繰り下げを検討する際は、自身の年金記録を正確に把握しましょう。繰り下げによる増額がどれくらいになるのか、事前確認が重要です。
「ねんきんネット」ならパソコンやスマホでいつでも最新の情報が確認できます。漠然と「繰り下げれば増える」と考えるのではなく、自身の年金記録に基づいた具体的なシミュレーションを行いましょう。
退職した後も生計維持が可能か
年金を75歳まで繰り下げをするためには、年金を受け取らない期間も経済的に困らない収入や貯蓄があることが必要です。
65歳以降も健康状態に問題もなく、働ける場所があれば働き続ける方がよいでしょう。働かなくても退職金や個人年金、iDeCoなど公的年金以外の収入があり、10年程度は公的年金がなくても生活費に困らないのであれば、年金を75歳まで繰り下げが可能になります。
老後のライフプランはできるだけ早く考え、実行する方が希望の老後生活を実現できます。お金を貯める習慣や節約習慣は一朝一夕にできるものではありません。老後は収入が減ることを予想し、コツコツと貯蓄や投資をしてきた人はある程度の資産が築けたでしょう。

<75歳までのマネープランを検討しましょう>
老後資金の検討項目
- 退職金をどう活用するか
- iDeCoや企業年金の状況
- 今まで貯めた貯蓄等をどう取り崩していくか
- 現在の年金受給見込み額
- 年金の繰り下げ見込み額
年金繰り下げを検討している方は、FPなどのお金の専門家に相談しながら、これらを総合的に判断してマネープランを考えましょう。
他の年金制度に影響を与えないか
年金の繰り下げにより他の年金制度に影響が出る場合があります。65歳時点で老齢年金以外の障害年金や遺族年金の受給権がある場合、老齢年金の繰り下げ請求ができない可能性があります。
65歳到達日から66歳の誕生日の前日までに、すでに他の種類の年金を受け取る権利がある場合は、老齢厚生年金の繰り下げができないことが多いため、事前に確認しましょう。
特別支給の老齢厚生年金は繰り下げの対象外です※1。年金支給開始年齢の段階的な引き上げに伴う経過措置として支給される年金であり、この部分を繰り下げても増額されません。
他年金への影響が懸念されるときは、年金事務所などで確認してみましょう。

<年金繰り下げで不利にならないかを確認しましょう>
加給年金とは、厚生年金保険の制度で一定の条件がある人に加算されます。生計を維持している配偶者、子がいるときに追加で受け取れる扶養手当に似ているものです。
加給年金額や振替加算額は、繰り下げによる増額の対象外です※2。また、繰り下げ待機期間中は、これらの加算を受け取れません。

・障害基礎年金
・障害厚生年金(障害共済年金)
・遺族基礎年金
・遺族厚生年金(遺族共済年金)
老齢厚生年金の繰り下げを検討する際は、上記の年金との兼ね合いを考慮しましょう。
年金を75歳まで繰り下げるか迷っている?マネーキャリアと一緒に考えよう

75歳の年金繰り下げは、「長生き前提」の選択肢です。誰にでも合うわけではありません。年金を75歳まで繰り下げても問題がなさそうか、迷っている方は専門家への相談をおすすめします。
繰り下げを行うにしても75歳ではなく68歳や70歳の方が妥当になる人もいるでしょう。自分にとって最善のタイミングを見つけるには、専門家のアドバイスは役に立つはずです。
繰り下げの選択をする際には、ライフプランに沿ったキャッシュフロー表をもとに考えると安心感が高まります。

<FPへの相談で悔いのない選択をしましょう>
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【まとめ】年金を75歳からもらうと増額するが注意すべき点も多い


